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インフレはまだ終わっていない。 米卸売物価が0.5%上昇…企業が「輸入関税」を価格へ転嫁し、サービス価格を直撃。

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米労働省が27日に公表した1月の卸売物価指数は、最終需要向け財・サービスが前月比0.5%上昇となりました。企業が輸入関税に伴うコスト増を価格に反映したことが要因とみられ、今後数カ月でインフレが加速する可能性が示されました。金融市場では連邦準備理事会による利下げ開始が6月まで見送られるとの見方が強まっています。前年同月比は2.9%上昇で、12月の3.0%から伸びが鈍化しました。前年との比較によるベース効果が影響したとの受け止めが広がりました。なお、2025年12月分は0.5%上昇から0.4%上昇に下方改定されています。

食品とエネルギーを除くコア指数は前月比0.7%上昇で、2022年5月以来の大きな伸びとなりました。前年同月比では4.2%上昇し、2023年3月以来の上昇率です。背景には企業による関税コストの転嫁や年初の価格改定が挙げられます。サービス価格が前月比0.8%上昇し、全体の伸びを牽引しました。貿易サービスのマージンは2.5%上昇、業務用・商業用機器の卸売マージンは14.4%上昇と大きく伸び、コスト転嫁の進行を示唆しました。運輸・倉庫サービスは1.0%上昇する一方、貿易、輸送、倉庫を除くサービス価格は横ばいでした。

個別項目では、航空運賃が2.6%上昇、ポートフォリオ管理手数料が1.5%上昇しました。医師の診療費は0.8%上昇した一方で、病院外来診療費は0.9%下落しました。ホテルなどの宿泊料金は4.1%下落となりました。財は前月比0.3%下落で、エネルギーが2.7%下落、ガソリンは5.5%下落しました。食品は1.5%下落し、生鮮果物ではメロンなどが10.5%下落しました。卵は63.9%と大幅安となる一方、牛肉・子牛肉は1.1%上昇でした。

マクロ見通しでは、ネーションワイドのシニアエコノミストであるベン・エアーズ氏が、生産者マージン拡大により今後数カ月は消費者コストが幾分上昇する可能性を指摘しました。コアインフレが依然高水準で、雇用増が堅調なことから、3月の連邦公開市場委員会では金利据え置きが見込まれるとの見方も示しました。JPモルガンのマイケル・ハンソン氏は、今回の伸び加速を季節性や一時的な関税効果とみる見解がある一方で、議事要旨にみられるインフレ高止まりへの警戒が強まりうると述べました。民間資本設備は0.6%上昇し、人工知能関連のデータセンター建設が関連しているとみられます。エコノミストの推計では、食品とエネルギーを除くPCEコア指数は1月に前年同月比3.2%、前月比0.5%の上昇見通しです。

物価の先行指標であるPPIの動向は、価格転嫁の広がりやサービス分野のマージン変化を通じて需要面に影響を与えます。企業のコスト構造に関わる関税の影響度合いや、年初の価格改定の持続性が注目点になります。価格の動きが持続するかどうかは、需給バランスや季節性の影響、エネルギーや食品の乱高下など複合要因で左右されます。PPIやPCEの最新データを踏まえ、価格戦略や仕入れ計画の見直し、サービスのマージン管理を適切に行うことが重要です。

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