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2021年にあれほど話題だったClubhouse、今どうなったのか?

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2021年初頭、世界中で大きな話題となった音声SNS「Clubhouse」。著名な起業家やクリエイターが音声ルームで議論を交わす新しいSNSとして注目され、日本でも招待コードを求める声がSNS上で広がるなど、爆発的な人気を集めました。しかし、あれほど盛り上がったClubhouseの話題は、ここ数年ほとんど聞かれなくなりました。音声SNSの象徴だったこのサービスは、今どのような状況にあるのでしょうか。

コロナ禍で急拡大した音声SNS

Clubhouseは2020年に米スタートアップが開始した音声SNSです。ユーザーはテーマごとに作られた「ルーム」に参加し、リアルタイムの音声会話を聞いたり発言したりできます。テキストや動画ではなく、音声のみでコミュニケーションする点が特徴でした。特にコロナ禍の外出制限下では、リアルな会話に近い体験ができるSNSとして急速に利用者を増やしました。日本でも2021年初頭に話題となり、IT起業家やインフルエンサーが参加することで一気に知名度が広がりました。当時は「次世代SNS」とも呼ばれ、音声中心のコミュニケーションがSNSの新しい形になるのではないかと期待されていました。

急成長のあとに訪れた急速な失速

しかしClubhouseの人気は長く続きませんでした。ピーク時には数千万ダウンロードを記録しましたが、その後ユーザー数は急速に減少しました。ある分析では、ピークから半年でアクティブユーザーの大半を失ったと指摘されています。

人気が落ち着いた理由としては、いくつかの要因が指摘されています。

1. パンデミック需要の反動
コロナ禍では自宅でのオンライン交流が増えましたが、社会活動の再開とともに利用時間は減少しました。

2. 大手SNSの参入
X(旧Twitter)の「Spaces」やLinkedIn、Discordなどが音声機能を導入し、既存ユーザー基盤を持つサービスに利用者が流れました。

3. コンテンツ品質の課題
音声ルームの質にばらつきがあり、長時間の雑談やテーマが不明確な会話が増えたこともユーザー離れの一因と指摘されています。

2023年には組織再編の一環として社員の約半数を削減するなど、サービスの立て直しが進められました。

日本では“撤退状態”に近い状況

日本でも2021年には大きなブームとなりましたが、現在は利用者が大幅に減少しています。新規ユーザーの話題もほとんど見られず、SNS上での存在感は以前に比べて小さくなりました。音声SNSのブーム自体も落ち着き、Clubhouseを日常的に利用するユーザーは限られているのが実情です。

ただし、完全に消えたわけではありません。Clubhouseは現在、アプリの機能やコンセプトを見直しながら再構築を進めています。

音声SNSは消えたのか

Clubhouseの失速を見て、「音声SNSは失敗した」という見方もあります。しかし、音声メディアそのものの需要はむしろ拡大しています。ポッドキャストの利用は世界的に増加しており、スマートスピーカーやワイヤレスイヤホンの普及によって「ながら聴き」の習慣も広がっています。また、音声コミュニケーションの技術は別の形で進化しています。
その代表例が音声AIです。

音声認識や音声生成の技術が急速に進化し、AIによる会話型インターフェースや音声コンテンツ生成が広がっています。音声コミュニケーションの主役は、SNSからAIへと移りつつあるとも言えます。

Clubhouseが残したもの

Clubhouseのブームは短期間で終わりましたが、その影響は小さくありません。ライブ音声という新しいSNS体験を広めたことで、X(旧Twitter)の音声機能、LinkedInの音声イベント、Discordの音声ステージなど、多くのサービスに音声コミュニケーションの仕組みが取り入れられました。つまりClubhouseは消えたのではなく、SNSの進化の一段階だったとも言えるでしょう。2021年に世界を席巻した音声SNSの熱狂はすでに過去のものになりました。しかし、音声というコミュニケーションの可能性は、AIや新しいサービスの中で今も広がり続けています。

レポート/DXマガジン編集部

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