キリンビバレッジ株式会社は、滋賀工場で小型ペットボトルの製造設備を増強し、100mlペットボトル飲料の製造を新たに開始します。新設備は2028年7月の稼働を予定し、滋賀工場全体の年間生産能力を現行比で約2割拡大します。対象は「キリン おいしい免疫ケア」をはじめとする100mlペットボトル飲料で、伸長する需要に対応した供給体制の強化を図ります。設備投資額は約100億円で、既存設備や建屋の有効活用により投資効率を高めつつ、将来の技術革新や省人化にも柔軟に対応できる設計としています。自動化設備の導入により、単純作業や重量物作業の負荷軽減、暑熱対策を含む作業環境の改善も進めます。東西二拠点による生産体制の最適化で、安定供給と物流効率の向上、GHG排出量の削減、BCP体制の強化に取り組みます。
投資の背景と狙い
キリングループは長期経営構想「Innovate2035!」を掲げ、人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業を目指しています。清涼飲料事業では、プラズマ乳酸菌をはじめとするヘルスサイエンス飲料を成長の柱に据えています。中でも「キリン おいしい免疫ケア」シリーズは、2025年の販売数量が前年比で約3割増と大きく伸び、2026年1月から3月の販売数量も前年を上回って推移しています。さらに2026年3月には、プラズマ乳酸菌を配合した100mlペットボトルの子ども健康飲料「キリン つよいぞ!ムテキッズ」を全国販売として展開を開始しています。今回の投資は、これら100mlペットボトル飲料のさらなる成長を見据えたものづくり基盤の強化であり、ヘルスサイエンスリーディングカンパニーの実現に向けた戦略的取り組みと位置づけられます。需要の増大に対応するだけでなく、供給の安定化と持続可能性を両立する体制づくりを進めるものです。
生産体制の強化と供給安定への取り組み
100mlペットボトル飲料は、湘南工場と滋賀工場の二拠点体制で生産されます。これにより、販売拡大に伴う安定供給を実現し、地域ごとの需給バランスに応じたフレキシブルな対応が可能になります。東西分散の体制は物流効率の向上にも寄与し、輸送距離の最適化によるGHG排出量の削減が見込まれます。事業継続計画の観点でも、災害や予期せぬトラブルに対するレジリエンスを高め、事業の安定的な継続につなげます。新たに導入される設備は、100mlに加え同サイズ帯の飲料製造にも対応できる柔軟性を備えます。これにより、商品ポートフォリオの拡大に応じた生産切り替えが容易になり、需要変動に対するリードタイム短縮が期待されます。滋賀工場の年間生産能力が約2割拡大することで、ピーク需要への対応余力も高まります。
従業員に優しい労働環境の実現
新設備には自動化が組み込まれ、単純作業や重量物作業の自動化により従業員の身体的負荷を軽減します。これに加えて暑熱対策が施され、作業環境の改善が図られます。作業の安全性と快適性を高めることで、品質管理や設備保全への注力が可能になり、結果として安定した生産に寄与します。自動化の導入は人の役割の高度化も促し、監視や最適化、改善活動といった付加価値の高い業務へのシフトを後押しします。既存設備や建屋の有効活用という設計思想は、投資効率を高めるだけでなく、工場オペレーションの継続性を維持しながら段階的に導入を進められるメリットがあります。将来の技術革新や省人化にも柔軟に対応できる設計により、中長期的な競争力の確保が図られます。
伸長する100mlペットボトル飲料の需要動向
100mlペットボトル領域は、ヘルスサイエンス飲料の成長を背景に拡大しています。「キリン おいしい免疫ケア」シリーズの販売が好調に推移するなか、短時間で手軽に摂れる小容量の価値が明確になっています。2026年3月に全国販売を開始した「キリン つよいぞ!ムテキッズ」は、プラズマ乳酸菌500億個と鉄分を配合した体調管理をサポートする子ども健康飲料として位置づけられています。これらの商品は、毎日の生活に寄り添いながら、おいしい健康を提供するブランド体験を強化します。今回の滋賀工場の増強は、こうした需要の裾野拡大に応える供給基盤の整備になり、販売の成長と供給の安定化を両輪で進める体制を確立します。東西二拠点の連携強化により、製造から物流までの一貫した効率化が期待されます。
今後の展望とキリングループの方針
キリングループは、自然と人を見つめるものづくりを通じ、「食と健康」の新たなよろこびを広げる方針です。今回の約100億円の投資は、滋賀工場の小型ペットボトル製造ラインの能力拡大にとどまらず、サプライチェーン全体での持続可能性とレジリエンスの向上に資するとしています。CSVの考え方に基づき、お客様や社会と共有できる価値の創造を目指し、ヘルスサイエンス飲料の供給を安定化します。新設備の2028年7月稼働により、100mlペットボトル飲料の供給余力が高まり、市場の伸長に合わせた柔軟な対応が可能になります。引き続き、製造能力の強化と品質の両立を推進し、事業継続と成長の基盤を確かなものにします。キリンビバレッジ株式会社は、日々の生活に寄り添う飲料を通して、おいしい健康を届ける取り組みを加速させます。
詳しくはキリンビバレッジ株式会社の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















