年に1回実施し各年約40万人規模を回収する大規模調査データを基に、2024年版から2026年版までの3年間で20代の生活意識に表れた変化が示されました。楽天インサイト株式会社は、全国の15歳から79歳を対象とした生活意識調査から20代で統計的に有意な差が出た項目を抽出し、三つのトピックに整理しています。まず、昔からの伝統を重んじる意識では、20代が世代別で最も伸びが大きく4.3ポイント増の43.0%となりました。余暇意識でも、その土地の歴史や文化をよく知りたいとする回答が2.3ポイント増の48.5%です。背景には、歴史や伝統を題材にした映画などのコンテンツの広がりや、訪日外国人からの評価を受けて自分たちのルーツやアイデンティティを再確認する動きがある可能性が言及されています。
この変化について、楽天インサイトのシニアデータアナリストである末永幸三は、若者の和好み化が現代の感性や生活文脈で再解釈されていると述べています。歌舞伎の世界を描いた映画や大正時代を舞台にした作品の視聴機会が増えていること、歴史ある神社仏閣のたたずまいへの関心、古民家リノベーションを通じた和の体験の広がりなどを具体例として示しています。グローバル化の進展の中でのルーツ再確認、手仕事の温かさや本物の価値の再評価、落ち着きや癒しをもたらす要素としての和の取り入れが指摘されています。今後は、伝統の価値を現代の生活に合う形で再構築する取り組みが重要になり、自己表現としての和、デジタルとアナログの融合、伝統再編集型プロダクトなどが商品やサービスの競争力に結び付く可能性が挙げられています。
お金の使い道では、株や投資にお金をかけていると答えた20代の伸びが最も大きく1.8ポイント増の17.2%でした。投資と回答した20代は、知識を増やし教養を深めることへの関心で20代全体を12.3ポイント上回り、習い事や自己啓発にお金をかけるでも6.5ポイント上回っています。健康意識の面でも、日ごろから運動して健康管理に努めるが10.9ポイント高く、健康に良い商品やサービスなら値段が高くても構わないが8.5ポイント高い結果です。末永は、若者の消費が安さ重視から将来の価値や回収可能性を意識する方向へ移行しているとし、再販価値を重視する傾向が外部データでも確認されていると説明しています。今後は、コストや時間に加えて投資効率を重んじる考え方への関心が広がる可能性が示されています。
健康分野では、20代の話題の健康食品やサプリメントを積極的に試すが2.6ポイント増の31.4%となりました。健康に良い商品やサービスなら値段が高くても構わないは1.8ポイント増の40.8%で、いずれも世代別で伸びが最も大きいと整理されています。2026年版では、サプリメントや健康食品をよく利用するが39.9%と全世代で最も高い水準となり、消費行動につながる可能性が高い層であることがうかがえます。支持される具体的な商品群として、リカバリーウエア、スマートデバイス、パーソナルジム、完全栄養食が示され、購入判断では成果の可視化や短期ゴールの設定など、投資フォーマットに近い考え方が重視されていると指摘されています。成果が見える、回収が早い、失敗しにくいことを前提にした設計の重要性にも触れられています。
本調査は、有意水準1%の検定で差があるものを変化として捉えており、詳細レポートは楽天インサイトのアンケートシステムRaQs2へのログインでダウンロード、またはアカウントを持たない場合は問い合わせにより無償でダウンロードできるとしています。調査の回収サンプルは、2024年版が485,370サンプル、2025年版が401,156サンプル、2026年版が378,424サンプルです。調査期間は、それぞれ2023年11月28日から12月25日、2024年11月28日から12月18日、2025年11月26日から12月23日で、いずれも楽天インサイト株式会社が実施しています。アスキングビッグデータは、約40万人から約240項目の意識データを収集し、生活者の意識や行動、メディア接触を網羅的に把握できるデータベースであると説明されています。
詳しくは「楽天インサイト株式会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















