世界銀行は2026年の世界経済見通しを公表し、成長率を2.5%に下方修正しました。1月時点から0.1ポイント引き下げで、2025年の2.9%からの減速です。米国とイランの軍事衝突に伴うエネルギー高が成長の重しとなり、供給の混乱が広がる懸念が示されました。リスクが拡大し金融市場が動揺すれば、2026年の成長は1.3%まで落ち込む可能性があるとされます。この水準は同時不況入りの目安とされる2.0%を下回ります。実体経済への波及を抑えるには資金面の備えが要請されます。
新興・途上国と先進国の見通し 食料不安の深刻化も
新興・途上国の2026年成長率は3.6%で、0.4ポイントの下方修正です。中東・北アフリカでは軍事衝突でエネルギーインフラが打撃を受け、多くの新興地域で見通しが悪化しました。先進国は1.5%成長と見込み、0.1ポイントの下方修正です。米イランの停戦交渉は最終合意に至らず、緊張が続いています。肥料価格の高騰を通じた食料不安の拡大にも警戒が強まっています。家計の実質所得を圧迫し、需要の回復を遅らせる要因となります。
格差の回復は鈍化 500億から600億ドルの資金枠を創設
中国とインドを除く新興・途上国の一人あたりGDPの格差はコロナ禍で拡大し、コロナ前水準への回復は2028年以降と見込まれます。世界銀行は中東情勢への対応として500億から600億ドルの資金枠を設けました。約8兆から9.6兆円に相当し、セーフティーネット整備や資金繰り支援に充てます。資本流出や価格高騰の長期化に備え、流動性を確保する狙いです。信用不安の連鎖抑制とマクロ安定への寄与が期待されます。





















