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接着剤やダンボールが足りない!? 石油製品の値上がりで、いま多くの会社が困っていること

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中東情勢の緊迫化から3カ月、ナフサなど石油製品の供給不安が広がるなか、企業行動に明確な変化がみられます。株式会社帝国データバンクの調査では、在庫確保を進める企業が51.7%と過半数に達し、価格高騰と調達不安への同時対応が進行しています。原材料や包装資材を中心に納期・価格条件の見直しが連鎖し、商流の階層や業種ごとに調達のしやすさに差が生じています。結果として、価格上昇の吸収余力や資金繰りの耐性といった平時の経営基盤が対応力の格差として表面化しています。影響は一律ではなく、在庫余力や取引関係、価格転嫁力の違いがボトルネックを左右しています。

価格上昇が最も強く表面化 在庫確保は51.7%に拡大

影響の強まりを感じる企業は69.4%に上り、具体的な影響では原材料・部材の仕入コスト上昇が83.9%と最多でした。調達が不安定は73.0%、リードタイム長期化は50.2%に達し、価格と納期の両面で負荷が増しています。短期対応では在庫確保が51.7%で、価格改定が39.5%、顧客への納期や価格、仕様の再交渉が37.8%でした。一方で在庫確保を実行できていない企業も37.2%存在し、必要資材の早期確保に際して資金や保管能力の差がにじみます。供給側では見積や契約の慎重化が42.8%、顧客対応の優先順位付けが14.4%となり、価格改定が需要側のコスト上昇として連鎖しています。結果として、物流や包装、エネルギーのコスト増にも波及し、企業のコスト構造に持続的な圧力がかかっています。

調達の目詰まりは川中で顕在 化学系加工資材と包装資材が焦点

調達上の支障が最も大きいのは塗料や接着剤、シンナーなどの化学系加工資材で29.6%でした。次いで包装・物流資材が20.2%、設備・建築・電子部材が13.9%となり、川中の加工や流通段階で使われる資材にボトルネックが集まっています。ナフサを含む原材料・基礎化学品での支障は11.9%にとどまり、川上での全面的な欠品というより配分や契約条件の見直しが影響を強めています。商流別の在庫では川上が50日分、一次加工が52日分を確保する一方、卸売・流通は39日分にとどまっています。川下では最終組立が56日分、小売・サービス・インフラが45日分に対し、建設業は24日分と在庫余力が限られました。この偏りにより、同一品目でも取引条件や関係性によって調達の難易度が分かれやすくなっています。

収益力と借入負担が対応力を左右 規模だけでは差は説明できず

売上規模が大きい企業では物流・輸送コストの上昇負担が高まり、100億円以上では57.1%でした。小規模層では見積や契約が困難が49.7%、資金繰り悪化が16.6%と高く、価格変動の一時吸収が難しい実態が浮き彫りです。営業利益率では赤字企業で見積・契約困難が51.6%、資金繰り悪化が15.1%と、10%以上の企業を大きく上回りました。有利子負債月商倍率が10倍以上の企業では資金繰り悪化が18.6%となり、借入負担が調整行動の制約要因となっています。倒産予測値が高い層では資金繰り悪化が21.8%で、代替サプライヤー開拓や使用量削減の取り組み割合も相対的に高くなりました。小規模でも利益率と負債水準が健全な企業は影響を抑えやすい一方、一定の売上規模でも低収益かつ高負債では悪化が進みやすい構図です。

商流把握と関係強化が鍵 目詰まり緩和へ複線的な備えを

需要側の前倒し発注と供給側の配分調整が重なる局面では、複数の仕入先確保に加え、メーカーや一次代理店まで含めた商流の把握が重要になります。価格改定や納期変更への耐性を高めるには、条件調整が可能な取引先を明確化し、在庫確保や代替調達に必要な資金余力を確保することが求められます。卸売・流通では顧客対応の優先順位付けが21.6%と高く、平時からの情報共有や相互融通の関係構築が安定調達に寄与しています。実際に同業者への一部資材の融通事例もあり、個社の自衛を超えた業界内の連携が機能しています。政府も流通の偏りや目詰まりの解消に向けた対応を進めており、塗料やシンナー向けの供給拡大策などが動いています。価格と納期の不確実性は続く可能性があるため、取引条件の見直しや価格転嫁の実効性確保と併せて、資金計画の見直しが併走しています。

詳しくは「株式会社帝国データバンク」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部

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