災害直後のSNSには救助要請や被害報告が多数投稿されましたが、同時に偽情報や誤情報も拡散し、救命や救助の現場に支障が出た事例が示されています。インターネットの情報は全てが真実ではなく、意図的な虚偽や勘違いに基づく誤りが含まれる場合があります。特に人に教えたくなる要素や感情に訴える要素を含む情報は共感と拡散を誘発しやすいと説明されています。偽情報に気付かなかった人は約75%で、その2割から3割が拡散したという調査や、偽情報の拡散速度は真実の6倍とする研究結果が挙げられています。まずは真偽を確かめる行動が重要で、確証できない情報は安易に投稿や拡散をしない姿勢が求められます。
偽情報や誤情報に惑わされることは、社会や経済に混乱をもたらす可能性があります。過去には災害時に虚偽の画像と文章が投稿され、関係機関に問い合わせが殺到し、投稿者が偽計業務妨害容疑で逮捕された事例が紹介されています。特定企業に関する虚偽投稿が拡散し、休業を余儀なくされた結果、投稿者らに損害賠償を命じる判決が出たケースも示されています。こうした事例は、誤った投稿や拡散が刑事責任や民事責任につながる可能性を示しています。SNSでの発信前に、法的リスクを想起し、根拠のない断定や名誉を傷つける内容を避ける判断が不可欠です。結果として、不確かな情報は拡散しないという基本姿勢がトラブル回避につながります。
惑わされないための基本行動として、四つの視点での確認が提示されています。第一に情報源がどこでいつ発信され、現在も参照可能かを確かめることが重要です。第二に発信者が当該分野の専門家であり、過去に偽情報の発信歴がないか、利害関係がないかを点検します。第三に他の媒体や関係者がどう報じているかを見比べ、反論や誤りの指摘がないかを確認します。第四に画像の真偽を検証し、画像検索で同一画像の流用や無関係な過去画像でないかを確かめます。これらの確認を経ても判断がつかない場合は、投稿や拡散を控えることが推奨されています。
さらに応用として四つの観点が挙げられています。知り合い経由という理由だけで鵜呑みにしないことが大前提です。加えて、表やグラフが提示されていても出典や数字の妥当性を検証し、恣意的な強調がないかを見ます。また、その情報が拡散される動機に注目し、誰が得をし誰が損をするのかを考えることが有効です。最後に、ファクトチェック団体や報道各社の検証結果を参照し、情報の正確さを段階的に評価する枠組みがあることを理解します。正誤二分法ではなく、一部誤りや未確定の状態がある点にも注意を促しています。
心理や技術面での背景も整理されています。人は信じたい情報を選びがちな確証バイアスの影響を受け、誤情報の影響が持続する現象や、繰り返し接触で真実らしく感じる効果にも注意が必要です。アテンションエコノミーの下では注目獲得が優先され、真偽不確かな情報が出回りやすくなります。検索や閲覧履歴に応じた表示により、反対意見に触れにくくなるフィルターバブルや、同質な集団で意見が強化されるエコーチェンバーも拡散の要因とされています。加えて、ディープフェイクの進展により、見た目で真偽を見抜くことが難しくなっている現状が示されます。
実務に向けた具体的アクションとして、拡散前の一呼吸と複数ソース確認を習慣化し、画像検索や日付の整合性確認を標準手順に組み込みましょう。専門家性や利害関係の点検、出典の明示確認、矛盾点の洗い出しをチェックリスト化すると有効です。判断がつかない場合は拡散せず、後から検証結果を付して更新する運用が安全です。万一誤って拡散した場合は、速やかに削除し、誤りを明示した訂正を行い、関係者への連絡と記録保存を行うことが推奨されます。
詳しくは「政府広報オンライン」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















