ソフトバンク株式会社はNokiaの協力の下、商用ネットワーク設備に接続した光ファイバーでGPON、XGS-PON、50G-PONの3方式を一つの光トランシーバーで共存させるフィールドトライアルに成功しました。3方式は異なる波長を用いるPONであり、同一ファイバー上での共存が可能です。通常は方式ごとに個別のトランシーバーが必要ですが、Tri-rate光トランシーバーを用いて単一ポートで3方式の送信を実現しました。商用環境でこの構成のトライアル実施は国内初とされています。背景には生成AIやクラウド、高精細映像の普及に伴う通信量の増加があり、上り下り双方の高速化需要が高まっています。既設設備を活用しつつ段階的に高速・大容量化を図る狙いが示されています。
あわせて、既設の加入光ファイバーにおいて、現行のGPONおよびXGS-PONの信号に将来の100G-PONを想定した100Gbpsの光信号を重畳し、受信側で100Gbpsの伝送速度を確認しました。この重畳実証の成功も国内初とされています。100G-PONについては国際標準化に向けた検討が進む技術であり、今回はNokiaの研究開発用試験システムを使用しています。結果として、既存のPON方式と将来の100G-PONを想定した信号が同一ファイバーで伝送可能であることを確認しました。なお、記載の通信速度は規格上の伝送速度であり、実利用速度を示すものではありません。試験システムは商用サービスの提供を目的とするものではないとされています。
今後、ソフトバンク株式会社は3世代PON共存の知見を生かし、GPONやXGS-PONを維持しながら必要な利用者や拠点に50G-PONを柔軟に導入できるネットワークを目指します。100G-PONに関しては、実データを用いた安定性や実効速度、伝送距離、分岐数、光損失、既存方式への影響などの検証を進める方針です。AI社会を支える通信基盤の構築に向け、5G SAの整備、AIとビッグデータによる運用高度化、災害時の移動基地局やNTN連携なども推進しています。既設光ファイバー資産を生かして段階的かつ柔軟に高速化を進める取り組みは、家庭向けから法人、モバイル収容まで幅広い用途での需要増に対応する鍵となります。
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