創業から100年以上の業歴を持つ老舗企業の倒産が増加し、2026年1月から8月で112件となりました。年間では160件超のペースで推移し、2024年の146件を上回る可能性が高いとされています。集計条件は負債1000万円以上かつ法的整理で、業種別では製造業が34件で最多、次いで卸売業が24件、小売業が22件でした。負債規模では全体の50%にあたる56件が1億円未満の小規模倒産で、後継者難と物価高が主要因とされています。負債10億円以上は4件で、このうち3件は簿外債務や売掛金・在庫の水増しなどコンプライアンス違反が引き金でした。個別事例として、水道工事業の狩野組は1925年創業で負債約36億円、1月7日に破産手続開始となり、不動産投資に伴う簿外債務が資金繰り悪化の要因でした。
紙器メーカーの小野部製凾所は1901年創業で負債約13億3300万円、5月26日に破産しました。同社では10年以上にわたる売掛金と在庫の水増しが発覚しました。老舗企業は信用や顧客基盤、技術・ノウハウなど多くの強みを持つ一方、後継者難や物価高への対応の遅れが倒産増加につながっています。今後も高水準の倒産が続く可能性が高いとされ、価格転嫁などの収益確保策の実行や技術・ノウハウの早期継承が重要です。さらに、会計管理やガバナンス体制の見直しを進め、簿外債務の有無や売掛金・在庫の実在性を点検することが求められます。厳しい事業環境下において、中小・小規模事業者が多い老舗企業は、資金繰り管理と内部統制の強化を並行して進めることが有効です。詳しくは「株式会社帝国データバンク」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















