まず、「DX」に取り組んでいるかを聞いた結果が図1です。

図1:あなたが勤めている企業では「DX」に取り組んでいますか
「全体的に取り組み中」と答えた割合は34%、「部分的に取り組み中」(25%)と合わせると、DXに取り組む企業の割合は59%を占めます。一方で「わからない」と答えた経営者・役職者が23%いることも注目すべき結果です。
「DX」ではなく「業務デジタル化」に取り組んでいるかも聞いています。その結果が図2です。

図2:あなたが勤めている企業では「業務デジタル化」に取り組んでいますか
「全体的に取り組み中」と答えた割合は31%、「部分的に取り組み中」(33%)と合わせると、業務デジタル化に取り組む企業の割合は64%を占めました。DXより業務デジタル化に取り組む企業の方が多いという結果でした。
「DX/デジタル化の取り組み」における最重要テーマ(上位5つ)を聞いた結果が図3です。

図3:あなたが勤めている企業での「DX/デジタル化の取り組み」における最重要テーマ(TOP5)
1位は「わからない」で29%、「デジタル技術を活用したビジネスプロセス改革」と「ペーパーレス化による生産性の向上」が26%で続きます。約3社に1社の経営者・役職者が、DX/デジタル化の取り組みの目的や狙いを具体的に把握していないという結果でした。
次に「DX」と「デジタル化」の違いを説明できるかを聞きました。その結果が図4です。

図4:DXとデジタル化の違いを説明できますか
「説明できない」が53%と半数を占める結果でした。「どちらかというと説明できない」(20%)を加えると、73%もの経営者・役職者がDXとデジタル化の違いを理解できないということが分かりました。
役職別でみたときの違いはどうでしょうか。その結果が図5です。

図5:DXとデジタル化の違いを説明できますか(役職別)
「どちらかというと説明できない」「説明できない」と回答した人の割合は、役員クラス(取締役以上)が61%、管理職(部長クラス)は64%、中間管理職は80%でした。現場に近い人ほど違いを説明できない人の割合が高くなっていること分かります。
なお、調査では違いの説明も記述してもらいました。「デジタル化は業務の効率化を目指すものに対し、DXは変革を目指すもの」とDXとデジタル化を完全に区別して考えている回答、「DXはデジタル化によるビジネス変革をねらう」、「DXの中にデジタル化が含まれる」とデジタル化の延長線上にDXがあり、DXを実現するためにデジタル化は「土台」として必要という回答も見られました。
経営層のDXへの本気度を聞いた結果が次ページの図6です。