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アシックスが“牧場DX”に着手、その狙いと取り組み内容とは?

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アシックスは2023年4月19日、神戸市立六甲山牧場のDX推進を検証したことを発表しました。一次産業のDX推進の遅れなど、神戸市が抱える課題解決に貢献するのが目的です。神戸デジタル・ラボと神戸市立科学技術高等学校とともに検証を実施しました。

 アシックスによる神戸市立六甲山牧場のDX推進の取り組みは、神戸市が推進するスマートシティの一環。市民向けのサービスの実証や展開を支援するプロジェクト「Be Smart KOBE プロジェクト」として実施しました。今回の実証事業では、六甲山牧場の乳牛2頭の生体管理を実施します。  牛は妊娠・出産を経て、搾乳が可能な乳牛となります。効率的な牧場運営には、正確な発情期を知ることが必要です。おおよその発情周期は知られていますが、発情期は毎回異なるため、発情期が近づくと飼育員がたびたび確認するなど、検知に労力や時間が割かれるのが課題でした。  そこでアシックスの「TUNEGRID-Cube(チューングリッド・キューブ)」と呼ぶ小型センサを使い、乳牛の歩数を正確に把握できるようにします。牛が発情期になると歩数が増加する傾向があることから、小型センサによって発情期の検知・予測が可能になるのかを検証します。
図1:乳牛に装着した「TUNEGRID-Cube」。乳...

図1:乳牛に装着した「TUNEGRID-Cube」。乳牛の足に取り付ける

 「TUNEGRID-Cube」は重さ約7グラムの軽量デバイスで、時間に応じた歩数を記録するほか、受信機と連動することで着用者の位置情報も取得できます。  検証した結果、「TUNEGRID-Cube」を活用することで発情期の歩数増加をとらえることができました。さらに日々の歩数変動が少ないなど、異常値による病気の早期発見など体調管理への活用も期待できることが分かりました。
図2:「TUNEGRID-Cube」を使った牧場DXの...

図2:「TUNEGRID-Cube」を使った牧場DXの全体イメージ

 AIによる予測分析では、予測値と実績値は高い一致を示しましたが、正確な発情期をAI予測するにはより長期間・多数のデータ収集が必要であることも分かりました。一方、飼育員が「TUNEGRID-Cube」を装着し、歩数の可視化によって働き方改革の一助になることも期待できます。  なお、乳牛の行動分析目的で設置した受信機などのインフラ設備を利用し、牧場の活性化に向けた検証も実施します。インフラ設備を使い、トレイルランニング、ウォーキングのタイム計測などのイベント開催や、場内への出入りを管理することで視覚障がい者や子どもを見守ることが可能かなども検証しました。
図3:イベントや見守り用途での検証の様子

図3:イベントや見守り用途での検証の様子

 検証した結果、牧場関係者からは遊休地の有効活用や集客効果の向上など牧場の活性化が期待できると評価されました。見守り検証は、受信機の設置場所を変えることで、見守り可能な範囲を可変でき、屋内外を問わず活用の可能性を見込めるといいます。
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