JTBとJ&J事業創造、クラスターが共創した「ジチタイメタバース」が2025年10月23日始動します。AIアバターやトライアルプランを通じて窓口負担の軽減、交流人口の拡大、孤立支援までを目指す新たな自治体DXです。まずは初回事例の地域おこし協力隊説明会が注目されます。
ジチタイメタバースは、J&J事業創造による戦略設計、JTBの地域ネットワーク、クラスターの技術基盤を組み合わせた包括的サービスです。単なる仮想空間提供に留まらず、自治体の現場課題に直結する設計・運用支援をワンストップで行います。サービス開始日は2025年10月23日で、まずはトライアルを通じた実証から始める設計になっています。
主な機能は大きく三つです。第一にAIアバターを用いた一次対応で、よくある問い合わせや基本的手続き案内をオンラインで受けられることです。これにより庁舎の待ち時間や窓口職員の負担を軽減し、職員は高度な相談対応に集中できます。第二にバーチャルイベントの実施で、匿名性や時間・場所を選ばない参加を可能にし、全国のデジタルネイティブ層へ地域情報を発信できます。第三に、地域特性に合わせたトータルソリューションとして、JTBのノウハウを生かしたリアル施策との連携設計が挙げられます。
初回事例として、10月30日に予定される『地域おこし協力隊募集説明会 in メタバース』は、本サービスの実効性を検証する場です。説明会では地域担当者と参加者が双方向にやり取りし、地域体験の疑似化や個別相談がバーチャル上で行われます。これにより、従来のリアルイベントで接点を持ちにくかった層を掘り起こし、関係人口や移住希望者の発掘につなげることが期待されています。
導入はトライアル→評価→本格導入の段階を推奨しています。トライアル段階では低コストの基本空間で実施し、参加データや住民の反応を基にAI応答のチューニングやシナリオ改良を行います。運用面では自治体とJ&J/JTBの協働ガバナンスを設けることが想定され、技術面ではプラットフォームの安定性、認証・アクセス管理といったセキュリティ確保が重要です。
ジチタイメタバースは、窓口効率化と交流創出を同時に狙える実務的な自治体DXの一手です。まずは小規模なトライアルで住民ニーズを確かめる運用が鍵になるでしょう。
詳しくは「株式会社JTB」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部






















