日本オムニチャネル協会は2026年2月27日、年次カンファレンス「オムニチャネルDay」を開催しました。会場となった東京都港区の虎ノ門ヒルズフォーラムには約1,000名が来場。さまざまな業界から集まった登壇者のメッセージを聞き逃すまいと、参加者が熱心に耳を傾ける姿が多く見られました。
分断を乗り越えた「共創」の必要性
「オムニチャネルDay」は、日本オムニチャネル協会が主催する年次イベントです。4回目を迎える今回は「Co-Creation of DX(DXの共創)」をテーマに掲げ、日本社会に存在する分断を乗り越えた「共創」の必要性を訴えました。
イベント冒頭には、日本オムニチャネル協会 会長の鈴木康弘氏が登壇。「日本は変わらなければならないと言われ続けているが、本当に変わっているのだろうか」と問いかけました。
働き方の変化やDXの推進、AI導入などテクノロジーは大きく進化しているにもかかわらず、現場の意思決定スピードが上がらず、挑戦しにくい閉塞感が漂っている。鈴木氏はその背景について、「地域、組織、年代、企業規模などによる社会の『分断』が根本的な原因にある」と指摘しました。
さらに鈴木氏は、オムニチャネルという言葉の意味について次のように説明しました。
「一般的にオムニチャネルとは、店舗でもネットでも迷わず同じように買える状態を指す流通業界の用語だ。しかし私たちは、この言葉を『日本社会の分断をなくし、経営と社会の共創によって価値を高める』という広い意味で捉えている。その実現のための場が当協会である」と述べました。
また、「1つの企業や個人だけでは越えられない業界や年代の壁を、皆で乗り越えるための『共創の場』をつくることが重要だ」と強調。1社の中だけで議論していてもイノベーションは生まれにくく、異なる企業や業界の人々との「出会い」が次世代リーダーの育成につながると語りました。
なお、日本オムニチャネル協会は設立から6年目を迎え、イベント開催時点で会員数は425社・701名を超えています。

DXの本質は「人」である
今回の「オムニチャネルDay2026」で掲げられたメインテーマが「Co-Creation of DX(DXの共創)」です。
DXは推進すればするほど「人」の問題に行き着き、決して一人では実現できないものです。実際、DXが先行している企業ほど「人のマネジメント」がうまく機能していると鈴木氏は語ります。
当日は、さまざまな業界でDXの先頭を走る企業の登壇者が登場し、多くの示唆に富む講演が行われました。基調講演には、オイシックス・ラ・大地株式会社 代表取締役社長の髙島宏平氏と、日本オムニチャネル協会 会長の鈴木康弘氏が登壇。「食の課題・現場課題の解決に向けたDXの可能性」をテーマに対談形式で講演しました。
また特別講演では、株式会社ユーグレナ 代表取締役社長の出雲充氏と、日本オムニチャネル協会 専務理事の林雅也氏が登壇。「500回の失敗が切り拓いた未来!ミドリムシから始まる地球規模の挑戦状」をテーマに語り合いました。
イベントではこのほかにも10以上のセッションを実施。登壇企業による事業戦略やDXの成功事例など、多くの取り組みが紹介されました。さらに、優れたDXプロジェクトを表彰する「DXイノベーション大賞」の授賞式も開催。「事業会社部門」「支援会社部門」「ベンチャー部門」の3部門で一次審査を通過した企業の中から、最優秀賞が発表されました。

最後のネットワーキングセッションまで多くの来場者が参加し、終始熱気に包まれた雰囲気の中で「オムニチャネルDay2026」は幕を閉じました。
関連リンク
日本オムニチャネル協会
https://omniassociation.com/






















