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顧客データの統合・分析に取り組む企業は昨年比1.8倍増、CDPへの移行も進む/アンダーワークス調べ

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アンダーワークスは2022年2月16日、「マーケティングデータ活用実態調査 2022年版」の調査結果を発表しました。大手企業の顧客データ管理の取り組み実態や、顧客データ活用の動向に関する調査をまとめたもので、マーケティングデータマネジメントの取り組み状況を可視化しています。東京証券取引所に上場する309社の本部長、事業部長、部長、課長、主任クラスを対象に聞いた結果です。

 まず、マーケティングデータの活用・管理に取り組んでいるかを聞いた結果です(図1)。
図1:マーケティングデータの活用・管理に取り組んでいますか。

図1:マーケティングデータの活用・管理に取り組んでいますか。

 結果は、約半数の企業が「取り組んでいる」と回答し、その数は昨年より増加しています。一方で、データマネジメントへの取り組みは「未定・予定なし」と回答する企業数も増えています。取り組み状況の二極化が進んでいることが分かります。  業種別の取り組み状況を示した結果が図2です。
図2:マーケティングデータの活用・管理に取り組んでいま...

図2:マーケティングデータの活用・管理に取り組んでいますか(業種別)。

 通信サービス、運輸/エネルギー、金融/証券/保険といった業種でデータマネジメントへの取り組みが進んでいます。一方、商社、流通/小売、その他のサービス業は取り組みが遅れていることが分かります。  マーケティングデータの管理・利活用のステージについて聞いた結果が図3です。
図3:マーケティングデータの管理・利活用のステージはど...

図3:マーケティングデータの管理・利活用のステージはどれに最も近いですか?

 統合基盤に多くのデータを統合済みである企業が24.2%で、昨年比1.5倍に増えています。統合に留まらず、「分析利用」のステージにある企業は12.6%で、昨年比1.8倍に増加しました。  一方、データの部分的なデータの連携のみを実行し、多くのデータは統合されていないステージの企業は50.8%と半数を占めています。多様なデータを基盤に集約するまでの壁は依然として高いことが伺えます。  データ活用の取り組みで何を期待するのか。期待したい成果を聞いた結果が図4です。
図4:データ活用の取り組みで期待したい成果は?

図4:データ活用の取り組みで期待したい成果は?

 「営業活動とマーケティングデータの連携(セールスイネーブルメントやABMなど)」に主眼を置く企業が43.7%と最も多くなりました。「PDCAサイクル実現」(39.8%)に次いで、「Webサイトのコンテンツ強化(コンテンツマーケティング)」(37.5%)への注目も高くなっています。Webサイトなどのデジタル顧客接点で得たデータを営業活動に活用するなどの目的が垣間見えます。
 データ統合基盤システムへの投資状況はどうか。年間どの程度の予算を割くべきと考えているかを聞いた結果が図5です。
図5:データ統合の基盤となるテクノロジーの利用料として...

図5:データ統合の基盤となるテクノロジーの利用料として年間どの程度の予算を割り当てるべきだと考えますか。

 「年間5000万円以上」という大きな予算を想定する企業が、2.6%から2.9%へとわずかに増加しています。一方、「分からない」と回答する企業も増加しています。ここでもデータ利活用が二極化している一面を窺うことができます。  現在利用するるマーケティングデータ基盤システムについても聞いています(図6)。
図6:現在利用しているマーケティングデータ基盤システム

図6:現在利用しているマーケティングデータ基盤システム

 汎用型のクラウドインフラ・データベースが上位に上がるものの、昨年比では減少傾向が見られます。一方、「Treasure Data CDP」は昨年比1.4倍、「Adobe Experience Platform」は昨年比4倍、「Snowflake」は昨年比2.5倍と、顧客データ専用CDP(カスタマーデータプラットフォーム)への移行が進んでいるようです。  なお、年商2000億円以上の企業に限ると、「Treasure Data CDP」は昨年比2.4倍と、大きくシェアを伸ばしています。データ分析の次のステージである施策への活用に向け、CDPが注目されていることが窺えます。  ではデータ活用・管理に取り組む際の課題は何か。その結果が図7です。
図7:データ活用・管理に取り組む際の課題

図7:データ活用・管理に取り組む際の課題

 昨年比で最も増えた回答は「様々なテクノロジーに対する専門知識や人材不足」(43.7%)です。昨年トップだった「組織間の連携や部門間調整」を上回り、デジタル人材へのニーズが高まっていることが読み取れます。  データ活用の成熟度ステージ別に見たときに課題の変化は見られるか。データ活用の成熟度ステージ別の課題が図8です。
図8:データ活用・管理の取り組み課題(成熟度ステージ別比較)

図8:データ活用・管理の取り組み課題(成熟度ステージ別比較)

 人材不足の課題以外に差が見られます。成熟度の高い企業は「取り組み結果の効果測定」や「データ活用」に課題を持つ一方、成熟度が低い企業は「取り組みへの予算確保」、「統合するデータの欠如・少なさ」、「散在する様々なテクノロジー/データの現状把握」に直面している傾向が表れています。

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