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『CRMに入力しない』が”正義”になる?!AI時代の新常識 ──AIネイティブCRMがもたらすBtoB営業変革とは?

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2026年4月1日に開催されたDXKセミナーでは、「CRMに入力しないが正義になる AI時代の新常識」をテーマに、AIネイティブCRMによる営業変革の可能性が語られました。新年度初日の開催ということもあり、多くの企業がDXやAI活用の次の一手を模索する中で、実務に踏み込んだ内容が提示されました。

登壇したSYSLEAの大橋氏は、BtoB営業および新規事業開発の経験をもとに、営業現場の課題とAI時代に求められる働き方について解説しました。特に「入力すること自体が価値ではなくなる」という前提の転換を提示し、従来のCRM運用がAI活用の制約となっている可能性を指摘しました。

DXの限界とAI活用が進まない本質的要因

冒頭では、DXの現状について整理が行われました。DXは一定程度進展しているものの、期待されたほどの成果創出には至っていない企業が多いという課題が指摘されました。特に日本企業においては、経営層のデジタル理解の不足や、部門ごとの部分最適にとどまる推進体制が、全社的な変革の阻害要因となっているとされています。

また、近年は生成AIの普及により、多くの企業がAI導入に踏み出していますが、それが実際の業績向上や生産性向上に直結していないケースも多く見られます。この背景には、単なるツール導入にとどまり、業務プロセスやデータ基盤の見直しが伴っていないという構造的な問題があります。

その中でも特に重要な論点として挙げられたのが「データの質と量」です。AIは与えられたデータをもとに判断や生成を行うため、入力されるデータの精度や網羅性が成果を大きく左右します。しかし実際には、企業内のデータは分断されており、十分に統合・整理されていないケースが多く、AI活用のボトルネックとなっています。

写真:株式会社SYSLEA代表取締役の大橋勇輔氏

「入力前提」のCRMが生む構造的課題

講演の中核では、従来型CRMの構造そのものに対する問題提起が行われました。従来のCRMは「人が入力すること」を前提に設計されており、その結果、営業担当者の主観や解釈が入り込んだデータが蓄積される構造となっています。さらに、入力そのものが負担となり、記録される情報も限定的になりやすいという課題があります。

実際の営業活動においては、顧客との会話の中で得られる温度感や意思決定の背景といった「文脈情報」が重要であるにもかかわらず、それらは十分に記録されていません。その結果、CRMに蓄積されるデータは「結果」中心となり、AIが活用するには不十分な状態となっています。

さらに、管理項目の増加に伴い、営業担当者は入力や報告業務に多くの時間を割かざるを得ず、本来注力すべき顧客対応の時間が圧迫されるという本末転倒な状況も発生しています。こうした構造のままでは、いくらAIを導入しても十分な成果は期待できません。

この課題に対し、大橋氏は「人が入力する」という前提そのものを見直す必要があると指摘します。AIネイティブCRMでは、会議・メール・通話などの顧客接点から自動的にデータを取得し、単なる要約ではなく文脈を含んだ情報として整理・蓄積します。これにより、AIが理解可能な形でデータが構造化され、より高度な分析や意思決定支援が可能になります。

写真:株式会社デジタルシフトウェーブの鈴木康弘氏

営業組織は「管理」から「行動促進」へ変わる

AIネイティブCRMの導入によって実現されるのは、営業組織の役割そのものの変化です。従来は「入力→蓄積→分析」というプロセスを前提としていたCRMが、「自動取得→即時共有→アクション提案」という流れへと進化します。

営業担当者は入力や報告から解放され、顧客との対話や提案活動に集中できるようになります。一方でマネージャーは、現場の状況をリアルタイムで把握し、リスクの兆候や競合状況を即座に認識したうえで、適切な指示や支援を行うことが可能になります。こうした変化により、営業組織全体の意思決定スピードと精度が大きく向上します。

また、従来は管理のために存在していたCRMが、現場の行動を促すための仕組みへと転換する点も重要です。AIが自動的に次のアクションを提示することで、営業担当者の判断を補助し、組織全体としてのパフォーマンス向上につながります。

講演の最後には、参加者に対して三つの問いが投げかけられました。第一に、企業活動の大半を占める未活用データを経営課題として認識できているか。第二に、人による入力という前提を見直す覚悟があるか。第三に、AI導入を既存業務の延長ではなく、ゼロベースで再設計できるかという点です。

AI時代においては、単なる効率化ではなく、業務構造そのものの転換が求められています。本セミナーは、営業領域におけるその具体的な方向性を示す内容となりました。

株式会社SYSLEA
SYSLEA, Inc.

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