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コラム

お金だけでは入れない?チケットの変遷が示す「選ばれるエンタメ」とは

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かつてチケットは、極めてシンプルな仕組みで成り立っていました。紙のチケットを購入し、当日それを持参すれば入場できる。都合が合わなければ他人に譲ることもでき、人気公演では転売によって価格が高騰することもありました。結果として、より多くのお金を支払える人が体験の機会を得るという構造が生まれていたのです。

チケットは「本人と紐づくもの」へ変わりつつある

しかし現在、この前提は変わりつつあります。電子チケットやQRコードによる入場管理、顔認証や本人確認の導入が進み、チケットは購入者本人と結びついた形で扱われるケースが増えています。さらに、転売対策の強化により、非公式なルートで入手したチケットでは入場できない場合もあります。チケットは単なる紙や購入済みの権利ではなく、本人確認や販売経路と連動したデータとして管理される性質を強めています。

エンタメの参加条件は変わり始めている

この変化が示しているのは、エンタメの参加条件そのものが変わり始めているという点です。これまでのように「お金を出せば参加できる」という構造に加え、「正規ルートで申し込み、本人確認などの条件を満たすこと」が求められるケースが増えています。体験の入口には、これまでになかった新たな基準が設けられつつあります。

読者に求められるのは「正しく準備すること」

この変化は、参加する側の行動にも影響を与えています。チケットを高く購入することよりも、正しい手順で確実に申し込むことの重要性が高まっています。先行販売の情報を確認し、ファンクラブや公式サービスに登録し、必要な本人確認の手続きを済ませる。こうした事前の準備が、体験できるかどうかに影響を与える場面が増えています。

エンタメは「選ばれる体験」へ近づいている

こうした流れを踏まえると、エンタメは「誰でもお金を払えば参加できるもの」から、「一定の条件を満たした人が参加できる体験」へと近づいていると考えられます。これは単なる転売対策にとどまらず、ライブやスポーツ、舞台、フェスといった体験が、より管理された仕組みの中で提供される方向に進んでいることを示しています。

これから広がる可能性のある変化

今後は、ファンクラブ会員や本人認証済みアカウントといった、継続的な関係性を持つ人が優先される仕組みが広がる可能性もあります。チケットは一度きりの購入ではなく、どのように関わってきたかという文脈の中で提供される体験へと変わっていくことも考えられます。チケットは「お金で買うもの」から、「条件を満たして参加するもの」へと変わりつつあります。この変化はまだ途上にありますが、エンタメの楽しみ方が新しい段階へと進み始めているのではないでしょうか。

レポート/DXマガジン編集部 小松

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