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PayPay一強は本当に進むのか LINE Pay終了後に起きる市場変化とは

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国内のLINE Payは、2025年4月30日にサービスを終了しました。LINEヤフーは、国内の送金・決済サービスをPayPayへ一本化する方針を示しており、LINE Pay残高をPayPay残高へ移行できる機能も用意されました。これは単なる一サービスの終了ではなく、日本のQR決済市場が「乱立」から「集約」へ向かい始めた象徴的な出来事です。

かつてQR決済は、PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、d払い、au PAYなどが還元キャンペーンを競い合う“戦国時代”でした。生活者にとっては選択肢が増える一方、どのアプリを使えばよいのか分かりにくい状況も生まれていました。

しかし現在、その競争軸は変わりつつあります。MMD研究所の2025年7月調査では、QR・バーコード決済利用者のうち、利用しているサービスはPayPayが65.2%で最多となり、楽天ペイ35.9%、d払い28.2%を大きく上回っています。市場全体で利用サービスとしてPayPayが頭一つ抜けているいることが分かります。

重要なのは、競争が「決済の便利さ」だけではなく、「ポイント経済圏」へ広がっていることです。2026年3月24日からは、PayPayポイントとVポイントの相互交換が始まりました。PayPayポイント1ポイントとVポイント1ポイントを等価で交換できる仕組みで、三井住友カード、CCCMKホールディングス、PayPayによる連携です。

これは、単なるポイント交換ではありません。決済、クレジットカード、銀行、EC、広告、ポイントがつながり、決済やポイント、金融サービスを接続し、生活者接点を広げる動きです。利用者は「どの決済アプリを使うか」だけでなく、「どの経済圏でポイントを貯め、使い、金融サービスまで接続するか」を選ぶ時代に入っています。

DXの視点で見ると、決済アプリはもはや支払いの道具にとどまりません。購買データ、利用店舗、ポイント、金融サービスをつなぐ“生活インフラ”になりつつあります。言い換えれば、決済アプリは生活者の金融行動を支える「金融OS」へ進化し始めているのです。

ただし、「PayPay一強時代」と断定するのはまだ早いでしょう。楽天ペイ、d払い、au PAYなども、それぞれ楽天経済圏、ドコモ経済圏、KDDI経済圏と結びついています。起きているのは、ひとつのサービスだけが残る単純な勝敗ではなく、複数の経済圏が生活者接点を奪い合う再編です。

LINE Pay終了が示したのは、QR決済の“数”が増える時代から、“使われ続ける基盤”に集約される時代への転換です。企業にとっては、どの決済・ポイント経済圏と接続するかが、顧客接点を左右する重要な戦略になります。生活者にとっても、日々の支払いは単なる決済ではなく、自分のデータ、ポイント、金融行動がどのプラットフォームに蓄積されるかという選択になっていきます。

レポート/DXマガジン編集部

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