日本年金機構は、機構や年金事務所の職員を名乗る不審な電話やメールに関する問い合わせが2025年度に合計3027件に上ったと公表しました。前年度から約1.8倍の増加で、全国の年金事務所やコールセンターに寄せられた報告を集計した数字です。特に、自動音声ガイダンスで「書類の提出確認が取れないため、手続きしないと年金の支給が止まる」と流し、ダイヤル操作や折り返し連絡を促して個人情報を詐取しようとする事例が目立っています。電話だけでなく、メールで偽サイトへ誘導し情報入力を迫る手口も確認されています。機構は被害防止のため、不審な連絡を受けた場合は安易に応じず、公式窓口に相談するよう求めています。
不審な連絡の内訳は、電話に関する問い合わせが2349件、メールが678件でした。電話では、還付金や給付金の名目で手続きを迫るもの、アンケートを装って家族構成や口座番号、クレジットカード番号などの回答を求めるもの、近くのATMに行くよう指示するものなどが確認されています。自動音声ガイダンス型の電話は、手続き遅延を口実に支給停止をほのめかし、回線操作や折り返しを指示する点が特徴です。メールでは、マイナンバー情報の未登録や本人確認不一致を口実にマイナンバーカード画像の提出を促し、偽サイトに誘導するケースが見られます。加えて、不足書類の提出や社会保険料控除証明書の発行手続きに伴う追加資料提出を装う誘導も報告されています。
日本年金機構は、職員が電話やメールで自動音声ガイダンスを用いた連絡を行わないと明言しています。さらに、電話やメールでマイナンバーカードの画像提出を依頼したり、口座番号や振込先などの個人情報を聞き出したり、銀行振込やATM操作を案内することはないとしています。これらに該当する場合は、機構を装った不審な連絡である可能性が高く、応対を中止し、個人情報を提供しないことが重要です。万が一、情報を伝えてしまったり、被害が疑われる場合は、お近くの警察署に早急に相談してください。日本年金機構はホームページやX、Facebook、全国の年金事務所の窓口でも注意喚起を実施しています。
実務上は、着信時に自動音声で支給停止や手続き遅延を告げられた場合、そのまま操作や折り返しを行わず、時間や番号を控えて公式窓口に確認する手順を徹底することが有効です。メールでは、マイナンバーカード画像の提出依頼や不足書類の送付催促を見た時点でリンクを開かず、送信元表示や文面の不自然さを点検し、必要に応じて削除してください。家族や職場でも同様の手口共有を行い、特にATM操作の指示や還付金を名乗る案内は即時に疑う姿勢が有効です。ねんきんダイヤルは、ナビダイヤルおよび一般電話番号が用意され、月曜は午後七時まで、平日は午後五時十五分まで対応し、第2土曜も一部時間で受け付けています。かけ間違いを避けるため、番号を落ち着いて確認し、通話前にメモを用意すると相談がスムーズです。
詳しくは「日本年金機構」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















