2026年の夏季賞与で、従業員1人当たり平均支給額が増加すると回答した企業は37.1%となり、前年から3.4ポイント上昇しました。平均支給額は47.7万円で、2025年の45.9万円から1.8万円増となりました。背景には業績回復に加え、物価高が続くなかで人材確保や定着率向上を狙った報酬の見直しが挙げられます。賞与を支給するとした企業の合計は85.0%に達し、前年から2.3ポイント増えました。一方で、コスト増や地政学リスクを受けて据え置きや減額とする企業もみられ、動向には差が生じています。
規模間で進む格差 大企業は増額が4割超 小規模企業は3割前後にとどまる


企業規模別では「増加する」と回答した大企業が44.4%で全体を上回りました。中小企業は36.0%で全体を下回り、規模間の差は前年より拡大しました。小規模企業は31.4%にとどまり、大企業との差は13.0ポイントでした。賞与の有無では、賞与ありが合計で85.0%、賞与なしが11.0%でした。増額理由としては、建設業から業績向上を踏まえた社員還元の声が寄せられました。機械・器具卸売からは、業績が悪化したものの人材確保やモチベーション維持のため増額せざるを得ないとする回答もありました。
金額帯は「30万〜50万円未満」が最多 物価高対応やベア連動が押し上げに作用
正社員1人当たりの支給額分布では「30万〜50万円未満」が37.0%で最多となりました。次いで「50万〜75万円未満」が26.2%、「15万〜30万円未満」が19.4%でした。平均は47.7万円となり、前年からの増加が確認されました。要因として、物価上昇下での人材確保に向けた賞与増額や、ベースアップに連動した引き上げが挙がりました。機械製造では価格転嫁の進展により増額が可能になった事例が示されました。運輸・倉庫や旅館・ホテルでは、生活支援や一時金としての増額意向も見られました。
コスト高と中東情勢で慎重姿勢も 二極化の兆しが続く
一方で、据え置きや減額の判断も一定数あります。機械製造ではナフサ由来の原材料高と品不足が収益を圧迫し、支給額を減らす対応がありました。建材・家具や窯業・土石製品では中東情勢による先行き不透明感から減額とする回答がみられました。建設では資材の入荷難が継続し、賞与どころではないとの厳しい声もありました。飲食料品・飼料製造では原材料や物流費、人件費の上昇に対し価格転嫁が遅れ、やむを得ず減額としています。情報サービスでは資金繰りの厳しさから支給見送りが続くとの回答が寄せられました。
調査概要と今後の注目点
本調査は2026年6月5日から9日にかけてインターネットで実施され、有効回答は1,043社でした。賞与を増額する企業の割合は上昇し、平均支給額も伸びましたが、コスト高や中東情勢の影響で慎重姿勢も広がっています。将来の冬季賞与については、業績や物価動向、価格転嫁の進捗に左右される見通しが示されています。八割超の企業が何らかの賞与を支給する方針である一方、継続性には課題が残る状況です。企業からは景気悪化時の抑制可能性に言及する声もあり、先行きへの警戒感がうかがえます。
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