2025年度の国内パソコン出荷台数は1995年の統計開始以来で最大となりました。MM総研の調査によると、2025年度の出荷は1805.9万台で前年度比32.6%増、出荷金額は2 兆949 億円で同26.1%増となりました。平均出荷単価は11 万6006 円となり、2024年度から5952円下落しています。背景にはGIGAスクール向けの約400万台があり、台当たり予算の影響で単価が押し下げられました。メーカーシェアではNECレノボが29.0%でトップとなり、前年度から4.6ポイント伸長しました。2026年度はOS更新需要の一巡や価格上昇の影響で1123万台と大幅減少が見込まれています。
2025年度はOS更新とGIGAスクール更新が同時にピーク化 過去最大をけん引
個人と法人、さらにGIGAスクール端末の更新が重なり、2025年度は需要が一気に高まりました。個人市場は456.8万台で前年度比29.8%増となり、Windows10のサポート終了を契機とした買い替えが明確に表れました。個人向けメーカーシェアでは、NECレノボが21.3%で首位、富士通が16.4%で2位、Appleが15.7%で3位となりました。法人市場は1349.1万台で前年度比33.6%増となり、GIGAスクール需要を除いた通常の法人分だけでも975.8万台で前年度比6.2%増でした。年度前半はWindowsの更新需要で伸長し、後半はマイナス成長となっています。メーカー上位ではNECレノボがシェアを6.0ポイント伸ばし、GIGAスクールではWindows端末とChromebookの双方で高いシェアを獲得しました。Dynabookはモバイルノートを中心に法人で躍進し、GIGAスクールでも対応を強化して順位を上げました。
平均単価は5年ぶりに下落 出荷金額は2 兆949 億円に拡大
2025年度の出荷金額は2 兆949 億円で、数量増により金額も拡大しました。平均出荷単価は11 万6006 円となり、2020年度以来5年ぶりに下落しています。GIGAスクール向けの台当たり予算がおおむね5万5000円であることが単価低下の主因で、約400万台の規模が価格指標に影響しました。数量の伸びが金額を押し上げる一方、低単価セグメントの構成比が高まり、全体の平均単価は低下という結果です。なお、メーカー別の出荷台数シェアではNECレノボが29.0%で首位を維持し、前年度比で4.6ポイントの拡大となりました。こうしたシェア動向は、教育向けと法人向けの双方での調達案件が反映されています。2025年度はOS更新に伴う一括調達やスクール端末の更新が重なり、ボリューム市場の存在感が強まった年度といえます。
2026年度は1123万台へ 価格上昇と需要前倒しで大幅な反動減を見込む
MM総研は2026年度の出荷台数を1123万台と予測しています。前年度比37.8%減と大幅に縮小し、内訳は個人向け316万台で同30.8%減、法人向け807万台で同40.2%減です。要因は明確で、OS延長サポート終了に伴う買い替えとGIGAスクールの入れ替え需要が2025年度でピークを迎えた反動です。加えて、2025年末からメモリーなどパーツ価格が高騰し、端末価格の上昇懸念が強まりました。これにより2026年1〜3月にかけて民需の前倒し出荷が増え、2025年度の台数を押し上げる一方で、2026〜2027年度分の需要を先取りした影響が出る見通しです。結果として、2026年度の市場は数量面で調整局面に入ると見られます。予測では、今後3年間にわたり価格の上昇が続くなかで、需要の平準化が進む公算が高いとしています。
法人・教育向けの構造変化 メーカー上位の動向と市場の着地点
法人市場では、GIGAスクール需要を除いた通常調達でも975.8万台とプラス成長を維持しました。年度の前半と後半で需要の強弱が分かれたものの、年間ではWindows更新サイクルに支えられた形です。メーカーではNECレノボが法人と教育の両輪でシェアを拡大し、ChromebookとWindows搭載機の併行展開が奏功しました。Dynabookもモバイルノートの強みを発揮し、教育向けにも積極対応して順位を押し上げています。個人市場ではWindows10のEOSが牽引役となりましたが、2026年度は更新一巡と価格上昇のダブル要因で縮小に向かう見込みです。数量がピークを過ぎた後は、案件の粒度や機能要件の高度化がより重視され、調達の構成やメーカーの戦略に影響を及ぼす可能性があります。2025年度の過去最大という実績は、更新サイクルと教育端末の重なりという特殊要因の結果である点が強調されています。
価格上昇局面での買い替え動向 今後の見通し
MM総研は、2026年度に向けて価格の上昇が続く見通しを示し、2025年度末に民需の前倒し出荷が急増したとしています。自治体の調達では予算制約により調達不調が発生する事例も確認されました。2027年度にかけては需要の山が過ぎた後の調整期間に入り、数量は縮小傾向となる見込みです。一方で、2025年度の豊富な導入実績を踏まえ、教育と法人の運用現場では導入後の保守や更新計画の見直しが進むとみられます。今後は価格動向に注意しつつ、更新時期や仕様選定の適正化が重要となります。市場全体としては、2025年度に形成された高水準からの反動減を経て、次の更新サイクルに向けた平準化が進む構図が示されています。
詳しくは「(株)MM総研」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















