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日立、AIエージェントでシステム開発を刷新 要件定義は最大240倍、生産性30%向上へ

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株式会社 日立製作所が、エンタープライズ向けシステムインテグレーション全工程にAIを全面適用する「Agentic AI Integration Platform」を発表しました。ミッションクリティカルシステムで培ったナレッジとフロンティアAIを融合し、安全性を確保しつつ生産性を飛躍的に高めることを狙います。社内実績では、設計からテスト工程で約200倍、要件定義工程の一部で最大240倍の生産性向上を確認しています。モダナイゼーション需要の拡大に対応し、2027年度には工程全体で生産性30%向上を目標に掲げます。FDEチームが現場に入り、企業固有の暗黙知を「企業コンテキスト」として形式知化する取り組みも特徴です。金融や公共、エネルギー、鉄道などの社会インフラ分野への適用も進め、HMAXの展開を加速します。

発表の背景と狙い ミッションクリティカル開発の高度化とAXの加速

日立は、熟練エンジニアの減少や既存システムの複雑化といった課題に対応するため、AI駆動型のシステムインテグレーションを推進します。約15,000のインストールベースと長年の運用保守で培った知見を生かし、モダナイゼーションの全工程へAIを適用する体制を整えました。2002年に確立したHitachi Application Framework Justwareをはじめ、ミッションクリティカル領域で高品質と安全性を実現してきた実績が基盤にあります。近年は生成AIを活用するHitachi GenAI System Development Frameworkを整備し、ソースコード生成から単体テストまでの一貫適用を進めてきました。実例として、MS&ADシステムズではコーディングと単体テストで約25%、静岡銀行と静銀ITソリューションでは約30%の生産性向上を実証しています。こうした取り組みにより、日立のシステム開発におけるAI活用率はすでに60%を超えています。今回の発表は、工程の一部適用から全体最適への拡張であり、AXを加速させる枠組みを示しています。

プラットフォームの仕組み 複数AIエージェントと企業コンテキストで継続進化

Agentic AI Integration Platformは、外部環境分析や構想策定、要件定義、設計、コーディング、テスト、運用の各工程に最適なAIエージェントを配置する構成です。FDEチームが現場に入り、構想から運用までのプロセスを伴走しながら、企業固有の業務知識や判断基準を「企業コンテキスト」として形式知化します。各工程のAIエージェントは、プログラムソースやドキュメントに加えて、この企業コンテキストやシステムインテグレーションのナレッジをAIが扱いやすい形で蓄積します。サイクルを回すたびにフィードバックが学習され、ナレッジベースが自律的にアップデートされるため、品質と生産性の継続的向上が可能です。ミッションクリティカル領域でも安心して適用できるよう、ナレッジ管理とプロセス設計が一体化している点が特徴です。人とAIの協働により、HMAXの展開を推進し、事業変革のスピードを高めます。すでに社内の試行で大幅な生産性向上が示されており、適用範囲の拡大が見込まれます。

エンタープライズAI基盤 安全性とコスト最適化を両立

本プラットフォームは、Anthropic、Google Cloud、OpenAIなどのフロンティアAIを柔軟に選べるエンタープライズAI基盤を備えています。大規模開発向けのHitachi GenAI System Development Frameworkや、アジャイル開発に適したGlobalLogicのVelocityAIと連携し、セキュリティや信頼性、コストの管理統制を実現します。VelocityAIとの連携環境では、AI単体利用比でトークン利用料を最大54%削減する効果を確認しています。これにより、性能要件に応じて最適なモデルを選択しつつ、予算管理を含む運用負荷の低減が可能となります。モデルの選択肢が広いことは、領域特性や要件変更に対して俊敏に対応するうえで有効です。基盤上のガバナンス機能は、開発から運用に至るまで一貫した安全性の担保につながります。結果として、品質の底上げと費用対効果の向上を同時に実現する設計になっています。

実証効果と適用領域 大規模プロジェクトでの効果拡大へ

社内のカスタマーゼロとして、要件定義の画面仕様確定作業で最大240倍、設計からテストの仕様駆動開発で約200倍の生産性向上を確認しています。これらは特定条件での実証値であり、プロジェクト特性によって効果は異なることが明記されています。日立は拡大するモダナイゼーション需要に対して本プラットフォームを全面適用し、2027年度に工程全体で30%の生産性向上を目指します。これにより、開発期間の短縮に加えて、人的リソースを新たな価値創出へ再配分できる効果が期待されます。金融や公共分野、エネルギー、鉄道といった社会インフラ領域にも適用を広げ、継続的な改善サイクルで運用高度化を図ります。OT領域に向けては、制御システムの仕様を前提としたコード生成基盤を構築し、社内試行を開始しています。フロンティアAIとの連携強化を通じ、HMAXの展開を継続的に高度化します。

顧客の評価と今後の紹介機会 金融領域での期待の高まり

金融機関や保険会社などからは、生産性向上のみならず、品質確保や知見継承への貢献が期待されています。MS&ADインシュアランスグループホールディングスは、複数のAIエージェントの連携による品質確保や知見継承に注目し、変革力の向上に資する取り組みと評価しています。共栄火災海上保険は、ミッションクリティカル領域における開発と運用の高度化、品質確保の両立に期待を示しています。ジェーシービーは、フロンティアAIの活用に加えてAgent Skillsやノウハウの展開による一貫支援に期待を寄せています。静岡銀行は、開発倍速化施策の実現加速に言及し、サービス提供スピードの向上を目標としています。みずほフィナンシャルグループは、高い信頼性を維持しながら素早い制度対応を可能にする取り組みとして期待を表明しています。なお、本取り組みは、Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPANの展示およびセッションで紹介予定です。

詳しくは、株式会社 日立製作所の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部

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