返品に時間を奪われるのはもう終わりにしませんか。資生堂ジャパンはバックヤード業務アプリ「カケハシ」に返品回収予約機能を追加し、2026年10月から全国運用を開始しました。紙と電話に縛られたやり取りを、バーコードとアプリ内承認で一気通貫にします。なぜ今、返品なのか。売場の数分を取り戻すことが、接客の質を押し上げるからです。秒で完了するオペレーションへ踏み出す合図です。
資生堂の「カケハシ」で返品を直結 スキャン、承認、集荷までアプリで完了
店舗は対象商品のバーコードをスキャンすると、数量と金額が自動計算され、返品リストが作成されます。申請内容は資生堂ジャパンの営業担当へ即時共有され、承認もアプリ上で完結します。納品業者による回収が可能なエリアでは、集荷依頼まで自動で進み、電話やメールの往復手配は不要になります。結果として、返品専用の配送を抑えつつ、双方の連絡・確認工数を削減します。削減された時間は、繁忙時間帯の店頭対応に振り向けられます。
カケハシは2024年に資生堂ジャパンが開発したWEBブラウザアプリです。専用端末は不要で、スマートフォンやタブレットで利用できます。電子検品機能はバーコード照合で目視検品を短縮します。伝票閲覧・電子化機能は納品伝票や返品伝票を即日PDF保存でき、紙の保管作業を不要にします。品切れ情報や次回発注可能日もアプリで即時確認できます。取り組みは全日本物流改善事例大会2025で優秀物流改善賞を受賞しています。
背景には、紙伝票の出力、仕分け、長期保管が生むアナログ負荷があります。資生堂ジャパンは2024年に紙伝票発行停止と店頭検品の効率化を同時に進め、短期間でカケハシを実装しました。以降、現場ヒアリングを重ね、実効性の高い機能を順次追加しています。導入店舗からは検品時間の短縮や納品状況の即時確認などの声が寄せられています。今回の返品回収予約の追加で、バックヤード処理の一体化がさらに前進します。
今後は棚卸機能や発注機能の検討を進め、メーカーの枠を超えた活用も視野に入れています。全国運用の開始は、化粧品専門店の標準オペレーションに変化をもたらします。数値で示せる業務短縮が、次の機能拡張の土台になります。
現場で分散する小さなムダを、資生堂ジャパンは標準機能で刈り取ろうとしています。返品の秒縮は、売場の分厚い時間をつくります。 見解 紙からデータへ、点から線へ。カケハシの一貫設計が、店頭と物流の“共通言語”を整えます。
詳しくは「株式会社資生堂」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部




















