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大きな失敗をしなければ大きな成功もつかめない!

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失敗は自身を成長させるための糧です。多くの失敗を経験するほど、たくさんの糧を得られます。一方、大切な糧を得るには、失敗の程度も重要です。大きな失敗を経験するほど、貴重な糧を得られるようになります。大きな失敗を得ることの意味と大切さについて考えます。【週刊SUZUKI #83】

どれだけ失敗したのかが人の成長に左右します。失敗の数が多いほど人は成長し、逆に失敗しない人は1ミリの成長さえ見込めません。

もっとも失敗には程度があります。小さな失敗があれば、取り返しのつかないほど大きな失敗もあります。人が成長するかどうかは、どれだけ大きな失敗を経験しているかに依ります。大きく深い失敗をしている人ほど、得られる教訓は大きくなります。大きく深い失敗を経験したことのない人より、先を見通す力も養えるようになります。辛く大変な思いをしている人ほど、人はより成長できるようになるのです。

名経営者と呼ばれる人ほど、大きく深い失敗を経験しています。大失敗で学んだたくさんの教訓を活かし、成功しているのです。

例えば、事業に失敗して何億円もの借金を抱えた場合、通常ならこの先を見通せないほどの絶望を味わうでしょう。しかし、そこから復活し、会社を再建した経営者がいたとしたら、通常では味わえないほどの教訓をそこで得ているはずです。多くの糧も得ているはずです。その結果、小さな失敗では得られないような教訓を武器に、より大きな成功を成し遂げられるようになるのです。失敗は大きければ大きいほど、深ければ深いほど、手に入れられる成功も大きくなるのです。底辺まで落ち切った人ほど、その経験を駆使することで、通常では臨めない高い山に挑めるようになるのです。

私も人生を振り返ると、大きな失敗を何度も経験しています。その度にいろいろなことを学び、その失敗を帳消しにするくらい大きな成功を手に入れてきました。大きく深い失敗をしたからこそ、大きな成功を呼び込めたのだと感じます。もちろん、深い谷底に一度落ちれば、元通りになるのは容易ではありません。しかし、谷底に落ちたときに学んだ数々の教訓が、事あるごとに私のピンチを救ってくれたのです。

多くの人は大失敗なんてしたくないと思うでしょう。しかし、そこで得られる教訓は何にも代えがたいものです。そう容易く得ることのできない教訓です。挑み続ける人生を送っていれば、必ず一度や二度、大きな失敗に見舞われるでしょう。大きな成功を手繰り寄せるには、このとき学んだ教訓をどう活かすかが重要なのです。

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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