日本航空（JAL）は、客室乗務員が行う引き継ぎレポート作成業務の効率化を目指し、富士通株式会社および株式会社ヘッドウォータースと共同で、業務特化型のオンデバイス生成AIソリューション「JAL-AI Report」の実証実験を実施しました。このツールは、機内での業務支援や顧客対応の最適化を目的としており、生成AIを活用して業務の効率化を図っています。
オフライン環境でのレポート作成を可能に
従来、引き継ぎレポートの作成には、通信環境が不安定な機内でも対応できるよう、オフラインで動作する小規模言語モデル（SLM）を活用しています。これにより、客室乗務員はタブレット端末を使用し、キーワードやフレーズを入力するだけで、引き継ぎレポートを迅速に作成することができます。
業務効率化と報告品質の向上
実証実験の結果、「JAL-AI Report」は、従来のアプリケーションと比較して、レポート作成時間の短縮と修正発生率の低減を実現しました。また、JALの業務用語を学習した自然な表現での自動生成が可能となり、報告の質の向上にも寄与しています。
「JAL-AI Report」は、2023年半ばからJALグループの全従業員約36,500人が利用するAIツール群「JAL-AI Home」の一部として導入されています。今後も、生成AIを活用した業務効率化とサービス品質の向上を目指し、さらなる展開が期待されます。
