捨てる前に迷わない。LINEヤフーコミュニケーションズが福岡市と進めるAIごみ分別サービスが進化しました。スマートフォンで撮影または名称入力すると、その場で「燃えるごみ」「燃えないごみ」「空きびん・ペットボトル」「プラスチック」「粗大ごみ」を即判定します。2026年2月1日から試験利用を開始し、2027年2月に始まるプラスチック分別収集に備えます。過去の実証で高い継続利用意向が示され、要望の多かった全分類対応とUI改善に踏み出しました。
すべての家庭ごみをAIが判定、実証は2月に拡大し精度とUIを磨く
LINEヤフーコミュニケーションズは福岡市との公民共働で、生成AIによるごみ分別支援の実証を継続しています。2025年10月と11月はプラスチック判定に特化しましたが、市民の声を受けて対象を家庭ごみ全体に拡大します。操作は簡単です。LINE上で分別したい物を撮影するか名称を入力します。生成AIが何ごみかを判断し、正しい出し方の参考情報まで示します。日常的に生じる「これは何ごみか」という迷いに対し、24時間いつでも無料で即時に答えを返すことを目指しています。
背景には、2027年2月から福岡市で家庭のプラスチック分別収集が始まる見込みがあり、迷いの増加が懸念されています。2025年の実証では「その場ですぐ判断できた」「頼もしいツール」との評価が寄せられる一方、「プラスチック以外も判定してほしい」「連続判定でボタンが押しにくい」「カメラの画角を広く」といった改善要望も集まりました。今回、分類拡大に加えて操作方法と画面表示を見直し、直感的で分かりやすいデザインへ改良しています。まずは試験運用で有用性を検証し、AIの精度向上とサービス改善を図ります。
実証は2026年2月1日から2月28日までを予定します。対象は市内のプラ分別収集プレ実施2地区、約4,000世帯での試験利用です。あわせて、市の案内ページ経由で誰でも体験できます。利用にはLINEアプリが必要で、撮影と名称入力の双方に対応します。評価ボタンを設け、判定結果に対する満足度をリアルタイムに取得します。さらに、使いやすさや有用性に関する事後アンケートも実施し、収集データを基にAI精度とUIの改善を重ねます。生成AIの出力は信頼性や正確性を保証するものではない旨も明示されています。
2025年10月および11月のアンケートでは、継続利用意向で86.6パーセントが「使いたい」と回答しました。AIの判定結果への期待値は90パーセント以上が「期待通り」以上と評価しました。良かった点として、無料で24時間すぐ判定できること、プラスチック該当可否に加えて詳しい説明があること、迷わず捨てられること、シンプルな操作性などが挙がりました。改良要望としては、連続判定時の操作性やカメラの画角、プラスチック以外への拡大が示されています。今回の拡大は、こうした具体的な声に対する応答です。
同サービスは、GeminiのAPIを利用していることが記載されています。生成AIの特性上、出力の完全性は保証されないため、実証を通じて誤判定の傾向把握と改善サイクルの確立が鍵となります。市民参加型の評価ボタンやアンケートで定量と定性のデータを収集し、モデル精度とUI双方を磨く運用です。分別ルールに即した案内が即時に届くことは、現場の迷いを減らし、来たる分別制度の本格導入に向けた行動変容を後押しします。LINE上で完結する導線は、利用ハードルの低さにもつながります。
スマートシティの文脈では、同社が掲げる「LINE SMART CITY」に沿った取り組みでもあります。2018年の福岡市との包括連携を起点に、コミュニケーション基盤を活用した課題解決を進めてきました。今回の実証拡大は、街中のコミュニケーションを「今」の技術で更新し、市民とテクノロジーの距離を縮める実装型のアプローチです。プラスチック分別の本導入準備として、分類拡大とUI改善を同時に試すことで、実運用に耐えるサービスを目指します。市民の意見を反映した設計が継続的な利用意向につながるかも検証ポイントです。
最後に見解を述べます。既存のコミュニケーション基盤上で完結する設計は、利用率と定着に有利です。市民評価データを反映し続ける実証運用が、精度と体験の両立を加速させると考えます。
詳しくは「LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部





















