職場の人間関係に悩んだとき、誰に相談しますか。マイナビの最新調査で、新入社員のゼット世代と管理職の双方が、対人関係の改善策として「チャットジーピーティーなどのAI」を最も頼りにしているという驚きの実態が判明しました。身近な人を差し置いて人工知能に悩みを打ち明ける、彼らの本音に迫ります。
対人関係の初期相談先となる人工知能と評価基準が生む心のすれ違い
株式会社マイナビが運営する『マイナビティーンズラボ』は、入社1年目のZ世代社会人と35歳から49歳のY世代管理職を対象に「Z世代部下とY世代上司の関わり方に関する調査」をインターネットで実施しました。調査によると、上司や部下との間でコミュニケーションの悩みやトラブルを経験したことがあると答えた人は、双方ともに半数を超えています。その悩みの改善策として最も多く選ばれたのは、驚くべきことに両者ともに「ChatGPTなどAIに聞く」でした。Z世代の41.9%、Y世代の42.5%が人工知能を活用しており、これは同僚など身近な人への相談(41.3%)と同等以上の水準に達しています。感情を交えずに考えを整理したり、適切な伝え方のヒントを得たりするためのツールとして、AIが世代を超えて職場の初期相談先として定着しつつある実態が浮き彫りになりました。
一方で、仕事に対する価値観や評価の基準を巡っては、両者の間に明確なすれ違いが存在しています。仕事へのモチベーションが下がる最大の要素は、双方ともに「業務にやりがいを感じられないとき(Z世代51.8%、Y世代44.2%)」で共通していました。しかし、Z世代の部下が「成果や業績(53.8%)」や「努力や成長プロセス(49.2%)」を基準に評価されたいと願っているのに対し、Y世代の上司が部下を評価する際に最も重視しているのは「誠実さなどの人間性(47.2%)」や「チームワークや協調性(43.2%)」でした。部下が自分の挙げた結果やプロセスを見てほしいと考える反面、上司は組織人としての信頼性を測っており、この認識のズレが日常のコミュニケーションや評価への納得感を左右している可能性があります。
さらに、ハラスメントへの過度な意識が、職場内の物理的な距離を遠ざける要因にもなっています。Z世代部下の4人に1人にあたる26.1%が、上司を含む飲み会や懇親会に「できるだけ参加したくない」と消極的な姿勢を示しています。彼らはワークライフバランス(65.7%)や人間関係の良さ(56.8%)を重視しつつも、私生活との厳格な線引きを望んでいます。これを受ける形で、Y世代上司の41.6%が「プライベートな会話を控えたことがある」と回答し、35.3%が飲み会の誘いを自制した経験を持っていました。実に約7割の上司がハラスメントを恐れて踏み込んだ関わり方を避けており、どこまで歩み寄るべきかの最適解を見失っています。今後は世代という枠組みで一括りにするのではなく、個々の価値観に合わせた丁寧な対話と期待値のすり合わせが必要です。
見解として、職場の人間関係の悩みをAIで処理し、ハラスメントを恐れる上司と線引きを望む部下が距離を置く構図は、対話のデジタル化と希薄化を示す象徴的な組織課題です。 単に飲み会などのアナログな付き合いを強制するのではなく、業務プロセスや期待値をデータとして可視化し、個々の価値観に寄り添うマネジメントのDXが求められます。
詳しくは「株式会社マイナビ」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部






















