NTT株式会社とCailabsは、宇宙と地上を結ぶ光通信の実用化に向け、2026年9月17日に覚書を締結しました。衛星ネットワークと地上データインフラの直接接続をねらい、NTTのデジタルコヒーレント技術とネットワーク制御技術をCailabsの光地上局に導入する方法を検討します。選定した光地上局を近傍のNTTデータセンターへAPNで接続する構想も示し、IOWN技術の宇宙分野への適用を進めます。本取り組みは、衛星システム、光地上局、地上光ネットワーク、データセンターをシームレスに結ぶ統合通信の実現に向けた一歩です。NTT C89の取り組みとして、将来の商用サービス創出と事業機会拡大につなげる方針です。
両社は、実証実験と初期の通信機能整備から着手し、将来的には大容量のコヒーレント光通信へ発展させる可能性を見据えた段階的な開発を進めます。ネットワーク制御技術により、天候の影響で使えない光地上局を自動迂回し、複数地上局とAPNを連携させて高信頼な通信を実現する狙いです。Cailabsの光地上局は先進的な光技術と運用設計を組み合わせ、衛星光通信の大規模実用化を支える地上システムとして位置付けられています。NTTは地上光通信と信号処理の研究開発を進めており、IOWN構想の中核であるオールフォトニクス・ネットワークを通じて低消費電力で高速大容量かつ低遅延の伝送を目指します。今後は光地上局を起点に、NTTのデータセンター経由でより広範なネットワーク展開を図る計画です。
CailabsのCEO Jean-François Morizur氏は、光地上局を地上光ネットワークに直接接続することが衛星光通信の大規模実用化に向けた重要な一歩だと述べました。NTTの執行役員である爪長美菜子氏は、IOWN技術を宇宙分野へ適用する上で重要なマイルストーンと位置づけ、両社の強みを生かして宇宙分野の光通信インフラを加速するとコメントしています。Cailabsは2013年設立の産業用レーザー通信企業で、宇宙と地上間、地上同士の通信用光システムを設計、製造、導入しています。ソリューションは大気乱流の低減技術と産業規模の生産能力、宇宙や防衛、重要ネットワーク向けの運用サポートを組み合わせています。NTTは「NTT CONSTELLATION 89 PROJECT」を通じて宇宙関連事業の拡大と産業発展に貢献する方針です。
詳しくは「NTT株式会社」「Cailabs」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















