株式会社NTTデータは、2026年7月27日から株式会社あいち銀行に対し、検索拡張生成を用いた「LITRON Generative Assistant on finposs」を活用する融資稟議書作成AIサービスの提供を開始します。本サービスの採用は京都銀行に続く2行目で、地域金融機関の法人営業から融資審査までを支援する商用採用としては3例目です。あいち銀行は2025年1月の銀行統合後、業務の統一と標準化を進めており、本サービスにより行内分散データの収集と要約、稟議書素案の自動作成を通じて品質向上とリードタイム短縮を図ります。試行利用では稟議書作成時間の削減に加え、審査役による指摘数を約25%削減しました。これらの結果から、最大で年間13,400時間の業務削減効果を見込んでいます。NTTデータは今後、地銀共同センター参加行などへ展開を進め、審査プロセスの迅速化とサービス向上をめざします。
サービスの仕組みと特長。何を、どのように自動化し、どの水準で守るか
本サービスは、RAGである「LITRON Generative Assistant」と高セキュリティーの「finposs基盤」を組み合わせ、金融機関向けに最適化した生成AIです。顧客概況や財務情報など行内の複数システムに点在する情報を横断取得し、融資判断に必要な観点に沿った稟議書素案を自動生成します。観点をあらかじめ整理して文書構成を統一することで、記載漏れや差し戻しを抑制し、品質のばらつきを抑えます。取引先ごとに入力データを反映して素案を最適化するため、業務効率化にも寄与します。セキュリティー面ではFISC安全対策基準に対応した環境でデータを取り扱い、機密性の高い融資審査でも安心して活用できます。他行での検証でも同水準の出力品質を確認しており、今後は地銀共同センター参加行を中心に展開を拡大する計画です。
背景と今後の展開。統合後の標準化課題に対応し、与信領域全体へ拡大
金融機関では多数の法人融資先に対して稟議書作成が必要で、情報収集や文書化の負荷が大きいことに加え、担当者の経験差により記載粒度が不均一となる課題がありました。あいち銀行では銀行統合により審査プロセスや評価基準が異なり、構成の均一化が求められていました。今回のAI活用は、観点の共通化と素案生成の標準化で統合シナジーの早期創出に資する位置づけです。NTTデータは、地域金融の変革と地域社会の発展を支援する「ARISING」の取り組みの一環として本ユースケースを推進しています。今後は本サービスを起点に与信業務全体や関連プロセスへAI適用範囲を広げ、法人営業から融資審査までエンドツーエンドで支援する構想を掲げています。トップライン向上とコスト削減の両面から収益確保に貢献し、生産性向上と高付加価値サービスの提供につなげていく方針です。
詳しくは「株式会社NTTデータ」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















