株式会社帝国データバンクは、2026年1月から8月の保育園運営事業者の動向を公表し、休廃業・解散が30件で前年同期比10件増の1.5倍、倒産が6件、合計36件の消滅となったと示しました。集計は2026年8月31日までで、倒産は負債1000万円以上の法的整理、休廃業・解散は法的整理を除く企業活動停止や登記上の解散が対象です。背景には園児数の減少に伴う獲得競争の激化、保育士不足、運営コスト上昇の三重苦があり、事業継続が難しくなるケースが増えています。
発生地域では、首都圏や京阪神、中京以外の地方が7割超を占め、2016年の47.1%から大幅に上昇しました。自治体の待機児童解消策や異業種参入により一部地域で供給過多が生じ、人口減少の著しい地域ほど園児確保が難しく撤退が増えています。2019年以降の幼児教育・保育の無償化や、こども誰でも通園制度の実施で利用ハードルは下がったものの、保育士の退職や採用難で配置基準を満たせず、定員縮小や預かり制限により機会損失と減収が発生しています。
認定こども園への移行拡大も競争環境を変えています。従来型保育園が就労要件を前提とするのに対し、こども園は就労の有無を問わず受け入れが可能で、特に3歳児以降は教育的カリキュラム志向から幼稚園やこども園への転園が進み、採算面で重要な3〜5歳児クラスで定員割れが起きやすくなっています。2026年は配置基準や処遇改善など政策が量から質へとシフトし、利便性の高い立地やサービス品質で差がつく局面です。需要の高い時間帯や年齢層への重点化、地域の需給に応じた再編の検討が生き残りの鍵になります。
詳しくは「株式会社帝国データバンク」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















