多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす詐欺的商法への対応として、消費者庁が対策パッケージを策定しました。出資や物品・権利の販売預託で高配当をうたいながら配当が滞り、最終的に事業が破綻して回復が困難となる事案が多発している実態を踏まえ、早期対応を中核に据えます。海外の金融商品や不動産、USBメモリ等の物品預託まで手口が多様化し、マネーロンダリングの巧妙化で財産把握が難しい点を課題とし、初期兆候を捉えて関係機関へ迅速に情報提供する体制を整備します。被害が顕在化する頃には回復が困難となりがちな特性に鑑み、資金遮断と回復の着手を前倒しする方針です。
財産保全と被害回復では、振り込め詐欺救済法や被害回復給付金支給制度の活用を前提に、端緒情報の複線化とAI分析で早期化を図ります。PIO NETは令和8年9月更新で高度化され、キーワード検索に加え文脈分析やキーフレーズ分析を導入し、約90万件の相談情報から破綻の初期兆候や共通手口の早期把握を可能にします。入力の質向上に向け、都道府県や政令市に総括人員を配置し、相談員研修を実施します。国民生活センターは高度専門相談支援室を設置し、専門家の巡回や派遣、オンライン相談を通じた契約前相談の整備、FAQや早期警戒情報のデータベース化で相談対応を強化します。ウェブサイトやSNSの情報収集・分析手法の検討も進め、消費生活センターと地域の見守りネットワークを活用して警察届出の促進や金融機関への情報提供を行います。
執行面では、収集情報に基づき直ちに調査を開始し、特定商取引法や預託等取引に関する法律による行政処分を可能な限り早期に実施します。行政処分に至らない段階でも、一般的な注意喚起、手口を特定した注意喚起、消費者安全法第38条に基づき事業者名を特定した注意喚起を段階的に発出します。周知は見守りネットワークを通じて福祉、警察、金融機関等と連携し、属性に応じた媒体活用やウェブ上のデータベース提供も検討します。消費者教育ではVR教材の更新・拡充に加え、関係省庁や団体等が参画する教材作成委員会を立ち上げ、最新の被害事例と心理特性に着目した体験型教材を全国的に展開します。消費者庁には早期警戒準備室を設置し、情報の集約と分析、注意喚起の準備を担います。
詳しくは「消費者庁」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















