総合人材サービスのマンパワーグループは2022年8月25日、「新たなる時代のIT人材戦略」と題した報告書を発表しました。同社独自の調査に加え、IT領域の専門家などに対するインタビューを実施。専門的見地からの意見や、今後の課題に関した知見を、労働白書としてまとめました。
今回の「新たなる時代のIT人材戦略」報告書に含まれるデータと分析は、マンパワーグループExperis(エクスぺリス)の定量的かつ定性的な情報源によるものです。
Experisは、マンパワーグループのブランドの1つです。IT分野に特化したプロフェッショナル人材、ソリューションを中心としたサービスを提供しています。
同報告書では、以下のような情報が活用されています。
・四半期ごとのManpowerGroup Employment Outlook Survey(マンパワーグループ雇用予測調査:MEOS)とその他の独自調査の調査データ
・同社がExperis内および顧客の専門家に対し、2022年1月~4月にかけて実施した8回のインタビュー 同報告書では、冒頭で「企業にはなぜ大胆な人材ビジョンが必要なのか?」と問いかけています。 それによればIT人材の需要が供給を大きく超え、働く人々には柔軟なスキルが求められています。企業はより大胆で、熟慮された人材戦略を実現する必要があるのです。 そこで同報告書では、テクノロジー・人材・プロセスを活用した戦略として、4つの「新たな発想の活用法」を提案しています。それは、以下のようなものです。 1 中間層の開拓:企業が個人の能力を最大限に引き出し、従業員のスキルを高めることで、ギャップを解消し今後の課題を解決する方法
2 隠れた人材の発掘:新たな人材供給源を開拓し、ポテンシャルのある候補者を幅広く採用する方法
3 信頼できるデータ戦略の実現:採用・定着・人事戦略の効率を高めるためのデータ活用法
4 確実な人材戦略:人材のリーダーが職場環境の新たな現実に対応していく方法 そして、上記「4つの新たな発想の活用法」を導入する際のポイントとして、以下を紹介しています。
・同社がExperis内および顧客の専門家に対し、2022年1月~4月にかけて実施した8回のインタビュー 同報告書では、冒頭で「企業にはなぜ大胆な人材ビジョンが必要なのか?」と問いかけています。 それによればIT人材の需要が供給を大きく超え、働く人々には柔軟なスキルが求められています。企業はより大胆で、熟慮された人材戦略を実現する必要があるのです。 そこで同報告書では、テクノロジー・人材・プロセスを活用した戦略として、4つの「新たな発想の活用法」を提案しています。それは、以下のようなものです。 1 中間層の開拓:企業が個人の能力を最大限に引き出し、従業員のスキルを高めることで、ギャップを解消し今後の課題を解決する方法
2 隠れた人材の発掘:新たな人材供給源を開拓し、ポテンシャルのある候補者を幅広く採用する方法
3 信頼できるデータ戦略の実現:採用・定着・人事戦略の効率を高めるためのデータ活用法
4 確実な人材戦略:人材のリーダーが職場環境の新たな現実に対応していく方法 そして、上記「4つの新たな発想の活用法」を導入する際のポイントとして、以下を紹介しています。
ここでは、同報告書の「4つの新たな発想の活用法」に沿って公開されている調査結果や提言をいくつか紹介します。
1 中間層の開拓
「中間層の開拓」が必要なのは、必要なスキルが不足していることに加え、既存のスキルが陳腐化しているためだといいます。同報告書では、「最も必要とされるソフトスキル・トップ5」の調査結果も発表されています。
「中間層の開拓」が必要なのは、必要なスキルが不足していることに加え、既存のスキルが陳腐化しているためだといいます。同報告書では、「最も必要とされるソフトスキル・トップ5」の調査結果も発表されています。
2 隠れた人材の発掘
多くの企業が同じ人材プールからIT人材を採用しようと競争する中で、先見の明がある企業にとっては大きなチャンスがあるといいます。そこで、企業は採用方法を刷新し、「実績ではなく可能性をキーに採用する」必要があるとしています。 3 信頼できるデータ戦略の実現
「データドリブン型の採用」では、データ管理や機械学習などのテクノロジーを使用して膨大な人材プールを分析します。そして、適切なスキル、経験、思考を持つ候補者を特定できます。より大量のデータが利用できるようになるにつれ、企業はより精密な知見を獲得できるようになるといいます。 同報告書では、企業が「AIなどのテクノロジーへ投資する意向」についても調査が行われました。
多くの企業が同じ人材プールからIT人材を採用しようと競争する中で、先見の明がある企業にとっては大きなチャンスがあるといいます。そこで、企業は採用方法を刷新し、「実績ではなく可能性をキーに採用する」必要があるとしています。 3 信頼できるデータ戦略の実現
「データドリブン型の採用」では、データ管理や機械学習などのテクノロジーを使用して膨大な人材プールを分析します。そして、適切なスキル、経験、思考を持つ候補者を特定できます。より大量のデータが利用できるようになるにつれ、企業はより精密な知見を獲得できるようになるといいます。 同報告書では、企業が「AIなどのテクノロジーへ投資する意向」についても調査が行われました。
4 確実な人材戦略
企業は従業員に変革を望むようになっています。IT人材の採用担当者も、仕事のやり方を変革しなければなりません。リーダーはデジタルテクノロジーを活用して、さまざまな付加価値を生む形で従業員をサポートすることが可能だといいます。 「人材の需要と供給のギャップを早期に警告する予測分析テクノロジー」や「従業員のエンゲージメントを管理する感情分析」などの機能があります。しかし、こうしたツールの可能性を十分に活用するには、人材責任者にツール活用のスキルが必要だとしています。 報告書ではまた、上記活用法に対するグローバルリーダー4名の考察として、以下が紹介されています。
企業は従業員に変革を望むようになっています。IT人材の採用担当者も、仕事のやり方を変革しなければなりません。リーダーはデジタルテクノロジーを活用して、さまざまな付加価値を生む形で従業員をサポートすることが可能だといいます。 「人材の需要と供給のギャップを早期に警告する予測分析テクノロジー」や「従業員のエンゲージメントを管理する感情分析」などの機能があります。しかし、こうしたツールの可能性を十分に活用するには、人材責任者にツール活用のスキルが必要だとしています。 報告書ではまた、上記活用法に対するグローバルリーダー4名の考察として、以下が紹介されています。
4つの新たな発想の活用法 | グローバルリーダー | コメント | |
1 | 中間層の開拓 | ガー・ドイル氏
マンパワーグループExperisデジタル・ビジネスイノベーション戦略担当シニアバイスプレジデント
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役割の重複が大量に発生しつつある人材ピラミッドの中間層に大きなチャンスが隠れています。この中間層の人材はビジネスを深く理解しています。そして、社内で別のポジションに変わることになっても力を発揮することができます。どの企業もこの状況をうまく活用しきれていませんでした。しかし、いまや多くの企業は従業員のスキル向上と新たなスキルの習得へ向けた課題解決に取り組んでいます。 |
2 | 隠れた人材の発掘 | トマス・チャモロ=プリミュージク氏
マンパワーグループCIO
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能力とは、現時点で卓越したパフォーマンスを発揮していることです。また可能性とは、将来卓越したパフォーマンスを発揮する確率のことです。 |
3 | 信頼できるデータ戦略の実現 | ティム・ハンフリー氏
IBMチーフデータオフィス担当バイスプレジデント
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世の中にはたくさんのデータが存在します。私たちの周りでは、従業員の管理データや学習データなどの新たなデータソースが常に生まれています。これらのデータを通じて業界と地域の重要なトレンドを検証することで、さまざまな市場で今後必要となるスキルをより正確に予測できます。以前と比べ当社が必要とするスキルをより正確に把握できるようになりました。 |
4 | 確実な人材戦略 | フィル・ジョーダン氏
Sainsbury’sグループCIO
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今後はよりスマートな働き方が重要になります。たとえば、当社は従業員により自由に働ける選択肢を提供するために、新たにサバティカル休暇制度を導入しました。ブランドや価値観以外にも当社に入社する人にとって魅力的なさまざまなインセンティブを提供しようとしています。 |
タレントパレット、タレントマネジメントツールにITスキルを可視化する機能を追加 –
プラスアルファ・コンサルティングは2022年8月18日、同社のタレント管理システム「タレントパレット」がiCD協会の定義するタスク/スキルディクショナリを標準機能として実装したことを発表しました。iCD協会設定のスキルシートを、タレントパレットのスキル管理や研修管理で活用することで、企業のデジタル/DX人材育成を支援します。
人事の課題は人材獲得とミドルマネジメントの過重負担/リクルートMS調べ –
リクルートマネジメントソリューションズは2022年5月27日、「人・組織課題解決の支援ニーズに関する調査」の結果を発表しました。「人材獲得」や「中堅・若手・次世代リーダー育成」などの課題が浮き彫りとなりました。