フリー株式会社は、2026年2月に示したAI戦略を進展させる新施策として、「freee AIアシスタント」と「freee カスタムオーダー」の提供を開始しました。あわせて、AIを活用した業務変革をともに推進する「AXパートナー」の募集も始めます。freeeは会計から労務、販売、契約まで一気通貫でデータが連携する統合型プラットフォームを強みとし、有料課金ユーザーは2026年3月末時点で71万超です。2026年3月には「freee-mcp」のOSS版を公開し、7領域でAI連携を推進し、Public APIは382件に拡大しました。MCP対応は引き続き業界最多としており、2026年1月から6月のX上での業務におけるAI活用言及数で、SaaS領域においてfreeeが1位としています。今回の取り組みは、「AIから最も使いやすいSaaS」の実現を加速させる位置づけです。
「freee AIアシスタント」 あらゆる業務を自律的AIで完遂へ
freeeは、経理、労務、販売、契約など幅広い業務で、AIが自律的に実務を遂行する「freee AIアシスタント」の提供を開始しました。freeeの各プロダクトと標準連携し、専門知識がなくても自然言語の指示で業務を作成し実行できます。他のAIサービスの個別契約は不要で、freeeのデータや機能を活用した作業がそのまま実施可能です。売上レポート作成、経費申請の抜け漏れ確認、打刻修正、時間指定による工数自動登録などのテンプレートを多数用意しています。会社特有の業務にも対応できるよう、担当者や責任者が約10分でAIエージェントを作成し、社内共有して実行できます。導入前の懸念となりやすい仕組み理解や自社ルール対応の難しさに対し、設定済み連携とテンプレートで障壁を下げる構成です。
D4Uテクノロジーで「任せ切れるAI」を実装 コスト、精度、安全、完遂を重視
freeeは「D4Uテクノロジー」を軸に、スモールビジネスが安心してAIに業務を任せられる仕組みを提供します。統合型プラットフォームでデータが一元管理されるため、AIがマスタ不整合を気にせず領域横断で自律実行でき、不要な推論を抑えてトークンコストを削減します。推論とルールを組み合わせることで、各社の商習慣や独自ルールに対応し、使うほど処理の精度と速度が向上します。情報漏洩対策と厳格な権限制御を備え、実行根拠の証跡ログが残るため、ブラックボックス化を防ぎます。さらに、統合データ環境とAPIモジュールにより、分析の助言にとどまらず、月次決算や申告書作成、給与計算の確定など実務の完遂まで自律的に実行します。人が許容した範囲でAIが動く設計により、責任の所在と再現性の確保を両立します。
トライアルユースの声 利用現場での実用性と安心感を裏付け
トライアルユースでは、会計や人事労務の生データをセキュアに分析し、各組織の業務に合わせたエージェントを自作できる点が評価されています。過去データの検証により品目重複や月次取引の確認が進み、OCRによる請求書自動登録や予算提案への展開を見据えた活用も示されています。チャット入力だけでデータ抽出や集計、社会保険や給与の相談対応まで行え、思考プロセスの開示で安心感が高まるとの声があります。これらのコメントは、テンプレート活用と短時間でのエージェント作成が現場運用に適していることを示しています。証跡の可視化により原因追跡や修正が可能で、ミス発生時の対処性が担保されます。自社ルールの取り込みと学習により、継続利用で精度が上がる点も実務適合性の根拠となっています。
「freee カスタムオーダー」 企業や業界固有の要件に合わせAIを開発・統合
「freee カスタムオーダー」は、freeeを中核データベースとして、各社の業務要件に合わせたAIエージェントやAIで開発したアプリを柔軟に開発し統合するソリューションです。MCPやPublic APIを活用することで、画一的パッケージでは対応が難しかった商習慣や複雑なオペレーションの自動化を、AIネイティブに安価で実現可能としています。トライアルでは、介護保険請求に関わる経理業務で、決定通知書の受領後に目視確認していた工程を、介護請求アプリの開発と提供によって業務削減につなげています。7月から順次提供開始とされ、個別要件に即した導入を想定しています。統合型プラットフォームのデータ一貫性が、カスタム開発後の運用負荷軽減に寄与する構成です。企業規模や業界特性に応じた段階的な展開が取りやすい点が特長です。
オープンエコシステムを加速する「AXパートナー」募集
freeeは、豊富なAPI公開などでAIエコシステムからのアクセシビリティを高めてきましたが、さらなる加速のため「AXパートナー」の募集を開始しました。対象は、AIを活用した新たなビジネスモデル開発や自社ソリューション連携を図る開発パートナー、そしてAIエージェントを活用して顧問先やクライアントの生産性向上や経営支援を行う会計事務所やコンサルタントなどの認定アドバイザーです。オープンな連携により、AI時代の業務体験を「任せ切れる」方向へ拡張する狙いがあります。freeeは今後も、Done by YouからDone for Youへという体験の進化を掲げ、AIの自律実行による業務完遂を広げていく方針です。AXを軸としたパートナーシップで、スモールビジネスの可能性を高める基盤づくりを進めます。
AI戦略の進展状況と今後の方向性
freeeは、2026年2月のAI戦略発表以降、freee-mcpのOSS公開や7領域でのAI連携により、開発者と実務双方からの利用を拡大しています。Public APIは382件に達し、MCP対応を業界最多として位置付けています。2026年1月から6月のX上での投稿分析では、業務文脈でのAI活用言及数において、Claude、ChatGPT、Geminiに次いでfreeeが挙がり、日本のSaaS業界で1位としています。今回の2サービスとAXパートナー募集により、統合型プラットフォームを起点としたAIの実務完遂力を一段と強化します。今後も、人が使いやすいからAIに任せ切れる体験へと移行し、スモールビジネスに適合した低コストで安全な仕組みを広げていく構えです。freeeは「AIから最も使いやすいSaaS」として、オープンなエコシステムを加速させていきます。
詳しくは「フリー株式会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















