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コラム

集中・会話・巻込み力で成果を引き寄せよ!

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成果を出し続けるビジネスパーソンと、そうでない人の差はどこで生まれるのか。多くの人は知識やテクニックの差だと考えがちです。しかし、それだけでは複雑化した現代のビジネス環境を勝ち抜けません。問われているのは、人を理解し、人と協働し、物事を前に進める「人間としての力」です。中でも重要なのが「集中力」「会話力」「巻込み力」の3つです。これらがビジネスの成果を大きく左右する要因を考察します。【週刊SUZUKI #159】

ビジネスパーソンとして成果を出し続けるには、表面的なテクニックに頼ってはいけません。人としての根源的な能力を研ぎ澄ますべきです。中でも、現代の市場環境を勝ち抜くために不可欠となるのが「集中力」「会話力」「巻込み力」です。これらは互いにリンクし合って相乗効果を生み出し、一人のビジネスパーソンが持つ影響力を何倍にも増幅させるエンジンとなります。

まず「集中力」です。これは、単に自分が目の前の作業に没頭する能力を指すわけではありません。真の集中力とは、極めて高い密度でその場の空気を掌握し、相手の意識を自分へと集中させる力を指します。例えば商談やミーティングの場では、自身の振る舞い、言葉の重み、一挙手一投足に宿る迷いのなさが、相手に「この人の話を聞き逃してはいけない」という心地よい緊張感を与えるものです。これが相手の意識を自分に向けさせ、集中させるきっかけとなります。相手を自分に集中させてこそ、初めてこちらの意図が深く浸透し、信頼という名の土台が築かれるのです。

2つ目の「会話力」は、単に流暢に話す技術ではありません。対立を恐れず、かつ相手を傷つけずに、本質的な議論へと導くスキルや姿勢を指します。会話の目的は、情報の伝達ではなく、相互理解の深化と新しい価値の創造にあります。優れた会話力を持つ人は、適切な問いを立てることで相手の思考を刺激し、相手自身も気づいていなかった本音を言語化させるサポートをします。言葉のキャッチボールを通じて、バラバラだった認識が1つの方向へと収束していくプロセス。その心地よいリズムを作り出す力こそが、会話力の真髄です。

そして3つ目の「巻込み力」が、個人を組織や社会のリーダーへと押し上げる決定的な力となります。どれほど有能でも、独力で成し遂げられるプロジェクトの規模には限界があります。自分以外の人、例えば他部署のメンバー、取引先のスタッフ、さらには顧客側を自分と同じ熱量で同じ目標に向かわせる。この「熱伝導」の力こそが巻込み力の本質です。

人を動かすのは、論理的な正当性だけではありません。そのビジョンがどれほどワクワクするか、その仕事にどれほどの大義があるか、そして語り手であるあなたを助けたいと思えるか。こうした感情的な共鳴を引き出す力が、周囲に「当事者意識」を芽生えさせ、大きなうねりを作ります。

この3つの力がバランスよく備わったとき、ビジネスパーソンは単なる「営業」という枠を超え、価値創造のハブとしての役割を果たすようになります。心得を学ぶとは、これらの力を単なるツールとしてではなく、自分の人格の一部として磨き上げることなのです。

【営業の心得 その2】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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