SBIホールディングス株式会社は、グループが運営するSBI-Sygnum-Azimut Digital Asset Opportunity Fundを通じて、AIネイティブなブロックチェーン・インフラを提供するUniblock Inc.に出資しました。Uniblock Inc.はカナダのトロントおよび米国サンフランシスコに拠点を置き、CEOはKevin Callahanです。ブロックチェーン活用の現場で課題となる複雑なAPI接続の管理に対し、同社は一括接続と自動最適化を備えたプラットフォームを展開しています。開発者は同社のAPIを利用することで、300以上のチェーンと55のデータパートナーにワンストップでアクセスできます。今回の出資は、成長が見込まれるWeb3領域における基盤技術の普及と実装を加速させる取り組みとして位置付けられます。SBIホールディングス株式会社は投資を通じ、エコシステムの発展に継続的に貢献していく考えを示しています。
出資の狙いと背景 複雑化するAPI接続のボトルネックを解消
ブロックチェーンを活用したアプリケーション開発では、ネットワークやデータ提供企業ごとに個別の接続と保守が必要となり、開発負荷が高止まりしてきました。Uniblock Inc.はこの課題に対して、接続の集約と運用の自動化を実現するプラットフォームを提供しています。開発者は単一のAPIで複数のチェーンとデータ提供元へ一括接続でき、初期設定や変更対応の手間を削減できます。さらに、通信速度やコスト、安定性をリアルタイムで判別し、常に最適な接続先を自動選択する特許技術により、可用性の高い運用を支援します。特定のデータ提供元に障害が発生した場合でも、自動的に別の接続先へ切り替えることで、サービス停止リスクを抑制します。SBIホールディングス株式会社は、このような基盤整備がWeb3アプリケーションの実装力を底上げすると見ています。
プラットフォームの特長 データ正規化とAI連携で開発スピードを加速
Uniblock Inc.のプラットフォームは、異なるソースから取得したデータの形式を統一するデータ正規化機能を搭載しています。これにより、開発者はデータ加工の前処理を最小化し、アプリケーション実装に迅速に移行できます。加えて、AIツールがプラットフォーム機能を直接呼び出し、ブロックチェーン上の情報を自律的に取得や処理できるAI専用の接続方法の提供も開始されています。AI連携により、問い合わせの自動化やワークフローの最適化が進み、開発のスピードと精度が向上します。ネットワークやデータ提供元の多様化が進む中で、標準化と自動化を同時に実現する同社のアプローチは、本番環境での信頼性確保にもつながります。結果的に、保守性と拡張性を両立したサービス設計が可能となります。
採用状況と実装の進展 グローバルで3,000超のプロジェクトが利用
同社プラットフォームは世界中で3,000以上のプロジェクト、4,000名以上の開発者に採用されています。すでに有力なネットワークや企業が本番環境のインフラとして活用しており、性能と信頼性に対する実績が積み上がっています。導入の広がりは、マルチチェーン対応、冗長化、自動最適化といった機能が実務要件に適合していることを示します。ユースケースが拡大することで、さらなるデータ正規化やAI連携機能の高度化も期待されます。SBIホールディングス株式会社の出資により、資金面だけでなく市場アクセス面での後押しが見込まれます。これにより、Web3アプリケーションに必要な共通基盤の拡充が一段と進むと考えられます。
ファンドの位置付けと連携体制 デジタル資産インフラのアーリーステージを支援
今回の出資は、SBI-Sygnum-Azimut Digital Asset Opportunity Fundを通じて実施されました。同ファンドは2021年にシンガポールで組成され、SBI Ven Capital Pte. Ltd.とSygnum Pte. Ltd.が共同運営しています。投資対象は東南アジアとヨーロッパを中心に、暗号資産、分散型台帳技術インフラ、分散型金融、レギュレーションテックに関わる有望なアーリーステージのスタートアップです。急成長するデジタル資産業界において、SBIホールディングス株式会社、スイスのSygnum銀行、イタリアのAzimut各グループの知見とエコシステムを活用し、投資先の成長を支援します。この体制により、資本提供から事業開発、規制対応の知見共有まで一貫したサポートが可能になります。Uniblock Inc.に対しても、成長段階に応じた実務的な伴走が期待されます。
企業情報の補足 SBIグループ、Sygnum、Azimutの概要
SBIグループは1999年創業のインターネット総合金融グループで、証券、銀行、保険を中心に事業を展開し、資産運用事業や暗号資産事業、次世代事業もグローバルに推進しています。PE投資事業ではDLT関連企業への投資実績を持ち、2025年12月末時点で1兆896億円の投資残高を保有しています。子会社のSBI Ven Capitalはシンガポール金融当局から認可を受けた資産管理会社で、2007年設立以降、2025年12月末現在で5.9億米ドルの資産を運用しています。Sygnum銀行グループは2019年にスイスで銀行免許を取得したデジタル資産のスペシャリストで、シンガポールでも当局認可を受け資産管理を行っています。Azimutグループは1989年創業の欧州有数の資産運用会社で、2004年からイタリア証券取引所に上場し、世界各国で金融商品の管理と販売を展開しています。これらの連携基盤により、本ファンドは幅広い地域とセクターで投資先の事業成長を後押しすることが可能です。
詳しくは「SBIホールディングス株式会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















