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渋谷のランドマークがまた一つ減少へ。ハンズ渋谷店、11月の閉店に向けて各種イベントを企画

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効率性やタイムパフォーマンス(タイパ)が最優先される現代の小売市場において、リアル店舗ならではの「宝探しのようなワクワク感」を提供し続けてきた象徴的な店舗がその歴史に幕を閉じます。株式会社ハンズは、賃貸借契約の満了に伴い、旗艦店である「ハンズ渋谷店」(東京都渋谷区)の営業を2026年11月をもって終了すると発表しました。

1978年の開業以来、48年余りにわたり国内外のクリエイターやDIYファン、生活者のインスピレーションを刺激し続けてきた“宇田川町のランドマーク”の軌跡と、彼らが遺すリテールCX(顧客体験)の価値を紐解きます。

1978年開業、日本の「DIY・カルチャー」を牽引した10万SKUの迷宮

ハンズ渋谷店は、1978年9月9日に「東急ハンズ」の旗艦店として誕生しました。

  • 圧倒的な品揃えと専門性:手工芸の素材から本格的な工具、マニアックな部品、ステーショナリーまで、約10万SKU(商品識別数)に及ぶ膨大な商品を網羅。単なる雑貨店ではなく、「ここに行けば何でも揃う」「新しい趣味が始まる場所」として、渋谷のストリートカルチャーの発展を陰で支え続けました。

坂道の地形をハックした「24フロア・408段の階段」が作った唯一無二のUX

渋谷店の最大の特徴であり、ファンから最も愛されたのが、渋谷特有の傾斜地を有効活用するために設計された「スキップフロア構造」です。

  • らせん状のフロア構成:館内は1つの階層をA・B・Cの3つに細かく分けた計「24フロア」の独特な構造をしています。
  • あえて“迷わせる”動線設計:各フロアを結ぶ階段の総数は「408段」。最短距離で目当ての場所にたどり着く効率的な現代のECサイトとは対照的に、階段を上り下りしながら予期せぬ商品やアイデアと偶然出会う「無駄と寄り道を堪能する楽しさ」という、リアル店舗における究極の体験価値(UX)を体現していました。

タイパ時代だからこそ響く「アナログ回帰」。“生活編集図鑑”として最高のフィナーレへ

ネットで何でもすぐに買える時代だからこそ、ハンズは「実際に目で見て、手に取り、迷って決める納得感」というアナログな購買行動に光を当てています。

  • 「生活編集図鑑」プロジェクト:現在、渋谷店では「ぐるぐる巡ってワクワク広がる」をテーマに、各フロアでとことん試して選べるイチ押しコーナーを展開中。めくるたびに驚きがある図鑑のように、店舗全体でリアルならではの発見を提供しています。
  • フィナーレに向けた動き:最終営業日は決定次第アナウンスされる予定で、11月の営業終了へ向けて各種イベントが企画されています。渋谷店が培ったDNAとスタッフの熱意は、全国の店舗や新たなハンズの形へとしっかりと引き継がれるとしています。

タイパ重視のデジタル時代において、ハンズ渋谷店の「24フロア・408段」というあえて迷わせる構造は、利便性の対極にある『偶然の出会い(セレンディピティ)』というリアル店舗最大の強みを証明し続けていました。この歴史的なリテールUXの財産を、今後のデジタル・OMO戦略へどう還元していくのか、ハンズの次なる「ソウゾウ」に注目です。

詳しくは「株式会社ハンズ」の公式発表をご確認ください。 レポート/DXマガジン編集部

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