家庭の定番メニューであるカレーライスの調理コストが2026年4月に上昇しました。株式会社帝国データバンクの算出では、1食あたり全国平均は364円で、前年同月の343円から21円、6.1%の上昇です。前月362円からも2円上振れし、事前見込みの361円を3円上回りました。背景には、コメ価格の落ち着きが進む一方で、野菜や畜肉の高値が続いたことが挙げられます。指数では2020年平均を100とするカレーライス物価指数が140.5となりました。家計の実態を把握するうえで、メニュー別の差も注目点です。
2026年4月の動向とメニュー別の差
平均364円のうち、全メニューが前年を上回りました。ポークカレーは291円で前年から22円、8.2%上昇し、290円台は2025年12月以降5カ月連続です。チキンカレーは224円で前年から14円、6.7%上昇し、上昇率が1桁台となるのは2024年9月以来1年7カ月ぶりとなりました。野菜カレーは前年からの変動が最小で、12円、4.7%の上昇にとどまりました。月次では3カ月ぶりの反転上昇で、東京都区部の物価動向に基づく見込み値を上回る推移です。前年同月比の上げ幅は過去1年間で最小ですが、コストの底堅さは維持されています。要因別にみると、構成要素の相場が総合に与える影響が色濃く表れています。
コメ安の効果と具材高の相殺


コメは備蓄米の放出や令和7年産米の流通で価格が下がり、全体の上昇を抑制しました。対して、ジャガイモやタマネギは入荷増で急騰は和らいだものの高値が続き、畜肉も値上がりが継続しました。豚肉は海外産の輸入量減、鶏肉は円安による生産コスト高と輸入価格上昇に加え、相対的な安さから需要が集中し、高止まりが鮮明です。結果として、具材高がコメ安の値下げ効果を相殺し、総合では上振れとなりました。指数の140.5は依然として高水準で、価格の張り付きが見られます。素材ごとの動きが総合指数に反映される構造が確認できます。
2026年5月の見通しと実務対応
2026年5月は1食平均366円前後と見込まれ、4月から2円上昇し2カ月連続の増加となります。前年同月との差は17円で、2024年6月以来の10円台に縮小し、上昇幅は鈍化しています。コメの急騰は収束し、前年を大きく下回る水準が続く一方、タマネギは前年の高温と干ばつによる小玉化の影響が残り、高値が続く見込みです。畜肉では豚肉の高騰に加え、鶏肉は需要増とコスト高で5月の店頭価格が過去最高を更新しました。夏場にかけて暑さによる生育遅れなどから肉と野菜の価格が上がる可能性も示されています。まとめ調理で光熱費の単価を抑える、上昇率の小さいメニュー構成を選ぶ、特売の活用や購入計画の前倒しを検討することで、家計のコスト抑制に役立てることができます。
詳しくは「株式会社帝国データバンク」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















