AIの普及や通信量の増加に伴い、データセンターの需要が急速に拡大しています。この課題に対応するため、総務省は電力と通信が効果的に連携する「ワット・ビット連携」の実証事業を開始しました。日本のデジタルインフラ整備に向けた新たな取り組みの選定結果が公表されています。
電力と通信の融合がもたらす分散型データセンターの未来
生成AIの急速な普及やインターネット通信量の爆発的な増加により、国内ではデータを処理するデータセンターの需要がかつてない規模で高まっています。しかし、大量の電力を消費するデータセンターを迅速に整備することは、日本のデジタルインフラにおける重大な政策課題です。この課題を解決するため、国は「GX2040ビジョン」などの戦略に基づき、電力と通信のインフラを効率的に連携させる「ワット・ビット連携」を推進しています。総務省は2026年7月、この連携を強力に進めるための「ワット・ビット連携関連実証」として、応募があった7件の提案すべてを採択案件に決定したと公表しました。
採択された7つのプロジェクトには、日本を代表する多くの大手通信企業や電力会社、研究機関が名を連ねています。具体的には、NTTドコモビジネスやNTT東日本、KDDI、ソフトバンクといった大手通信キャリアに加え、中国電力、九州電力、東京電力ホールディングスなどの電力事業者が一体となっています。実証事業は、高速なオール光ネットワークなどを活用した「分散データセンター運用」と、電力を効率的に配分する「高度なワークロードシフト」の2つに分かれています。例えば、KDDIやモルゲンロットが取り組むロボット遠隔制御の実証や、電源開発と日立製作所などが進める発電量予測を組み込んだ検証など、非常に先進的な試みが各地で展開されます。
今回の実証実験を通じて、地域に分散されたデータセンター同士をネットワークで繋ぎ、効率的にデータを処理する「地産地消型」のインフラ基盤が構築されます。これにより、電力の需給状況や計算資源の利用状況、災害等の情報に合わせて、データの処理場所を柔軟に切り替える「高度なワークロードシフト」などの検証が行われます。電力・通信・データセンター事業者が一体となって取り組むことで、データセンターの迅速な整備と効率的な運用を目指します。
見解として、電力と通信という異なる巨大インフラが手を取り合うワット・ビット連携は、日本のデジタル社会を支えるための画期的なアプローチです。 単なる通信技術の向上にとどまらず、エネルギー効率を最大化するこの協調モデルこそが、持続可能なデータセンター運用の世界標準となるでしょう。
詳しくは「総務省」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部






















