物価高が続く中、給料はどこまで増えているのでしょうか。厚生労働省は2026年9月8日、「毎月勤労統計調査」の7月分速報を公表しました。事業所規模5人以上の労働者1人あたりの現金給与総額は43万6401円で、前年同月から4.7%増加しました。さらに、物価の変動を考慮した実質賃金も前年同月比2.4%増となりました。名目上の給料だけでなく、物価を考慮しても賃金が前年を上回っています。
給与は43万6401円、前年より4.7%増
7月の現金給与総額は43万6401円で、前年同月比4.7%増でした。現金給与総額には基本給などのほか、残業代や賞与なども含まれます。7月は夏のボーナスなどを含む「特別に支払われた給与」が13万4819円と、前年同月比6.3%増加しました。
一方、基本給などを中心とする「所定内給与」は28万797円で4.1%増。「きまって支給する給与」も30万1582円で4.1%増となりました。現金給与総額の伸び率が3%以上となるのは6カ月連続で、厚労省によると34年4カ月ぶりです。
物価を考慮した「実質賃金」も2.4%増
給料が増えても、それ以上に物価が上がれば、実際に買えるモノやサービスが増えたとは言えません。そこで重要になるのが、物価変動を考慮した「実質賃金」です。厚労省が実質賃金の算出に用いる「持家の帰属家賃を除く総合」の消費者物価指数は、前年同月比2.2%上昇しました。
これに対して、現金給与総額をもとにした実質賃金指数は前年同月比2.4%増。7カ月連続のプラスとなりました。つまり7月は、給与の伸びが物価上昇を上回り、前年同月と比べた賃金の購買力も上昇したことになります。
パートの時給も5.7%増
パートタイム労働者の賃金も増えています。パートタイム労働者の所定内給与を時間当たりで見ると1460円で、前年同月比5.7%増。61カ月連続のプラスとなりました。一般労働者の現金給与総額は57万8123円で4.7%増、所定内給与は35万6413円で3.9%増となっています。
「給料が増えた実感」につながるか
7月のデータでは、名目賃金だけでなく実質賃金も前年を上回りました。ただし、7月の現金給与総額には夏の賞与などの特別給与も含まれています。そのため、43万6401円を一般的な「月給」と捉えるのではなく、賞与などを含めた1人あたりの給与総額として見る必要があります。
一方、基本給などを中心とする所定内給与も4.1%増えており、賃金の基礎的な部分でも前年を上回っています。物価高が続く中、「給料が上がっているか」だけではなく、「物価を考えても賃金の購買力が高まっているか」。実質賃金の動きは、家計の実感を考えるうえでも重要な数字となりそうです。なお、今回公表された数値は速報値で、今後の確報で改訂される場合があります。
詳しくは厚生労働省「毎月勤労統計調査 2026(令和8)年7月分結果速報」をご確認ください。レポート/DXマガジン編集部





















