「広告を出せば売れる」。そんな時代の前提が、今、大きく変わり始めています。消費者は、企業が一方的に発信する情報よりも、自分が“見たい”と思った情報を選び、自ら関わりたいと感じる体験へと惹かれるようになっています。特に、AIによるレコメンドやSNS、動画プラットフォームが日常化した今、「情報との出会い方」そのものが変化しています。さらに、α世代と呼ばれる次世代の消費者たちは、これまでとはまったく異なる感覚でブランドと接触し始めています。では、企業はこれから何を変える必要があるのでしょうか。そして、なぜ今、Robloxのようなゲーミングプラットフォームが世界中の企業から注目されているのでしょうか。本記事では、「広告が届きにくい時代」に起きている変化と、その先にある“新しいブランド体験”の可能性について考えていきます。
「今までの広告が効かない時代」は、すでに始まっている
YouTubeを見ていても、広告が流れた瞬間にスキップする。TikTokでは、興味がなければ数秒で次の動画へ移る。NetflixやYouTube Premiumでは、お金を払ってでも広告なしの環境を選ぶ。さらに、欲しい商品を探すときも、検索エンジンだけでなくSNSから情報を得る人が増えています。こうした変化を、私たちは日常の中で当たり前のように感じ始めています。
かつては、企業が広告を出せば消費者に届く時代でした。テレビCMを流せば、多くの人が同じ時間に同じ広告を見る。新聞や雑誌も同様です。マスメディアを通じて、一斉に情報を届けることができました。しかし今、その前提は静かに、そして確実に変わり始めています。AIによるレコメンドが進化し、消費者は「自分が見たい情報を選ぶ」時代へと移行しました。興味のない情報はすぐにスキップされ、不要だと判断された情報は見られにくくなっています。つまり現在は、「企業が届けたい情報」よりも、「本人が興味を持った情報」が優先されやすい時代になりつつあるのです。
α世代は、“情報との接触構造”が違う
この変化を象徴しているのが、「α世代」と呼ばれる子どもたちです。一般的にα世代とは、2010年前後以降に生まれた世代を指します。彼らは、生まれた時からスマートフォンやタブレットが身近にあり、YouTubeやゲーム、SNSが生活の中に当たり前に存在してきました。AIによるレコメンド環境にも慣れ親しみ、「自分に最適化された情報空間」の中で育っています。
ここで重要なのは、「若者だから感覚が違う」という単純な話ではありません。彼らは、これまでの世代とは“情報との接触構造”そのものが異なっています。従来の広告は、「まず見てもらうこと」が前提でした。しかしα世代にとっては、興味がない情報を“見ない”ことが自然な行動になっています。広告を見るかどうかの主導権は、以前よりも消費者側に移りつつあります。
さらに彼らは、「見る」だけではなく、「参加する」ことに価値を感じています。一方的に流れてくる広告よりも、自分で体験できるコンテンツに惹かれる。企業が発信するメッセージそのものよりも、その世界観の中に参加できるかどうかを重視する。単なる消費ではなく、“体験”としてブランドと接触することが当たり前になりつつあります。
「広告を届ける」から、「参加したくなる体験」へ
こうした変化の中で、企業に求められるものも変わり始めています。従来のように、「いかに多くの人に広告を届けるか」だけでは、消費者との接点を作りにくくなっています。むしろ重要なのは、「消費者が自ら関わりたくなる体験」をどう設計するかです。その変化の最前線にある存在として、今注目されているのがRobloxのようなゲーミングプラットフォームです。
Robloxは単なるゲームではありません。そこでは、遊び、コミュニティ、自己表現、コミュニケーション、ブランド体験が融合し、新しい“消費との接点”が生まれています。つまり今起きているのは、「広告手法」の変化ではなく、「ブランドと消費者の関係性そのもの」の変化なのです。
企業は、次世代の消費行動をどう理解すべきか
では実際に、α世代はどのように情報と接触しているのでしょうか。なぜ従来型の広告が届きにくくなっているのでしょうか。なぜRobloxのような空間に、世界中の企業が注目しているのでしょうか。こうした変化について、DXマガジンと日本オムニチャネル協会は、「α世代が消費の主役になる前に、打てる手はあるか。~『Roblox』が変える次世代のブランド戦略~」をテーマにDX経営セミナーを開催します。
本セミナーでは、2007年生まれの“メタバースネイティブ世代”である株式会社EbuAction 代表取締役 野田慶多氏をゲストに迎えます。モデレーターは、長年にわたり流通・消費行動の変化を見続けてきた鈴木康弘氏です。19歳のリアルな感覚と、長年業界変化を見続けてきた視点。その42歳差の対話を通じて、「なぜ今この変化が起きているのか」「企業はこれから何を変える必要があるのか」を掘り下げていきます。
単なるゲーム活用の話ではなく、「これからの消費者と企業の関係性」を考えるヒントとして、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。






















