エイチ・ツー・オーリテイリング（H2Oリテイリング）は、食品スーパー事業の再編を発表しました。イズミヤ・阪急オアシスを存続会社として、2026年4月1日付で関西スーパーマーケットを吸収合併することが決まりました。これに伴い、存続会社の商号は「関西フードマーケット」に改められ、中間持株会社「関西フードマーケット」は「十三フードマーケット」に改称されます。法人としての株式会社関西スーパーマーケットは消滅しますが、店舗の屋号「関西スーパー」は引き続き継承する方針です。
再編の背景には、人事制度や業務システムの統合作業が一巡したことが挙げられており、次の段階として新規出店などの意思決定を速めるために組織をまとめる狙いがあります。これまで中間持ち株会社の下に配置していた2社体制を整理することで、ガバナンスや業務執行の効率化を図る目的です。H2Oリテイリングは、本件を連結子会社間の再編と位置づけており、連結業績に与える影響は軽微であると説明しています。
今回のスキームでは、イズミヤ・阪急オアシスを取り込む形で関西スーパーマーケットを吸収合併し、存続会社の商号変更を行うことでグループ内の事業運営体制を簡素化します。中間持株会社の改称により持株構造も整理され、法人格の変更はあるものの、顧客に馴染みのある店舗ブランドは維持する方針です。これは地域顧客の信頼を保ちながら、経営の迅速化・意思決定のスピードアップを図るための措置と位置づけられます。
合併・再編の具体的効果としては、人事制度や業務システムの統合が進んだ段階を踏まえ、組織的な意思決定の一元化により出店や商品戦略、業務効率化の判断を速めることが期待されています。法人の統合によって重複する管理機能の整理や資源配分の最適化が可能となり、グループ全体での連携強化につながる見込みです。一方で、法人再編に伴う手続きや従業員の運用・役割整理などは引き続き慎重に進められることが想定されます。
H2Oリテイリングは、今回の吸収合併について「連結子会社間の再編であり、当社の連結業績に与える影響は軽微」と説明しています。法人再編の実施にあたっては、店舗ブランドの維持や従業員待遇の確保など、ステークホルダーへの配慮をしながら移行を進める方針です。
詳しくは「株式会社関西スーパーマーケット」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部小松
