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日立、流入予測不要の“即戦力”運用モデルでダム発電効率を大幅向上

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日立が長野県裾花ダムの2000〜2024年データで導いた運用法が、追加投資なしで年間発電量を平均14%改善すると示しました。予測不要で現場導入しやすいその手法とは何か注目です。

流入予測を使わない「即戦力」運用モデルの中身

日立はDioVISTA/Damsとプログレッシブ動的計画法を用いて裾花ダム(最大出力15.5MW、有効貯水容量1,000万㎥)の過去25年データを解析しました。理想条件で流入が完全に分かると仮定した場合の理論上の最大値は年間平均63,450MWhで、実績平均を19%上回りました。実務を想定して流入予測を使わない「三水位モデル」を適用した検証では、年間平均61,059MWhとなり、実績比で約14%増、約7,706MWhの増加が確認されました。三水位モデルは現在時刻の流入量と水位に基づき、目標水位を超えた際に放流・発電を行う単純な操作規則です。この方法は流入予測に頼らないため、迅速な現場導入が可能である点が最大の特徴です。

今回の検証は裾花ダムを対象とした一事例の理論検証です。日立と長野県は、検証結果を踏まえて実導入に向け協議を進める予定です。加えて、日立は自治体や電力会社への本ソリューション展開を想定しており、既設ダムの運用見直しで発電量を増やす現実的な選択肢を示しました。運用ルールや安全制約、ダムごとの特性を踏まえた検討が今後の鍵となります。

詳しくは「株式会社日立製作所」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部

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