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AI導入の急拡大でCIOは“変革リーダー”へ APACの96%がスキル拡張の必要性を実感

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Salesforceは2026年3月5日、最高情報責任者(CIO)を対象とした第2回年次調査の結果を発表しました。調査によると、AI導入が急速に拡大する中で、CIOの役割は従来の技術中心から、組織変革を推進するリーダーへと進化していることが明らかになりました。特にアジア太平洋地域(APAC)のCIOの96%が、AIの普及に伴い自らのスキルセットを拡張する必要があると回答しています。

同調査によると、2025年の世界におけるAI導入は、2024年と比べて282%増加しました。2024年当時は、CIOがデータの不足やセキュリティ強化、AIのパイロット導入などに取り組む段階でしたが、現在は実験段階を終え、組織全体へAIを拡張するフェーズへ移行しています。いわば「実験の時代」から「スケールの時代」へと移行している状況です。

CIOは「技術リーダー」から「変革リーダー」へ

AI導入の拡大に伴い、CIOに求められる能力も変化しています。技術的な専門知識は引き続き重要ですが、それに加えてリーダーシップやストーリーテリング、変革管理といったスキルが、AI導入を定着させるうえで重要になっています。

調査では、APACのCIOの53%がリーダーシップスキルを向上させ、55%がストーリーテリング能力を高め、75%が変革管理およびコミュニケーション能力の強化に取り組んでいると回答しました。

また、CIOの役割はCEOとの関係においても拡大しています。これまでのように技術準備を支援する役割にとどまらず、AIを活用した組織全体の変革を推進する存在へと変わっています。現在では、経営陣間の連携を強化しながら導入戦略を策定し、AIを日常業務のワークフローに組み込む役割を担っています。

Salesforce ASEANのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるポール・カルヴォーニ氏は、「AIはあらゆるテクノロジーの中でも最も速い導入サイクルの一つを迎えており、CIOの任務は単なる技術提供からビジネス変革の主役へと根本的に変化しています。AIが組織に価値をもたらすためには、CIOがインフラ整備の枠を超えて変革の推進者になる必要があります」と述べています。

AI活用の拡大でも「データの信頼性」が課題

一方で、AI活用の拡大においてはデータの信頼性が依然として大きな課題となっています。企業におけるAI導入の最大の懸念はデータのセキュリティとプライバシーであり、それに次いで信頼できるデータの不足が挙げられました。

しかし、APACのCIOのうち、データガバナンスが組み込まれたAIに投資していると確信しているのはわずか29%にとどまっています。また、IT予算のうちデータセキュリティに充てられている割合も15%にとどまっています。

AI導入は実験から本格運用の段階へ

AI導入そのものは着実に進んでいます。完全なAI実装は2024年以降、11%から42%へと増加しました。AI関連の予算もほぼ倍増しており、APACのCIOはAI予算の29%をエージェント型AIに投資していると回答しています。

さらに、98%のCIOがエージェント型AIをすでに導入しているか、今後2年以内に導入予定であるとしています。

AIの成熟度が高まるにつれ、CIO自身の自信も高まっています。調査では、APACのCIOの86%が1年前よりも自身の役割に自信を持てるようになったと回答しました。また、100%のCIOがAIに関する知識が1年前より深まったと答えています。

カスタマーサービスがAI活用の中心に

AI活用の現場として最も注目されているのがカスタマーサービス部門です。APACのCIOの84%が、エージェント型AIの導入によってカスタマーサービス組織との連携が強化されたと回答しました。

CIOは、AIエージェントの活用において、ユースケースの豊富さ、導入意欲、準備状況、導入率のすべてでカスタマーサービスが最も成熟している部門だと評価しています。

さらに、Agentforceの利用データによると、AIエージェントが主導するカスタマーサービスの会話件数は、2025年上半期に平均で22倍に増加しました。

AI拡張には部門横断の連携が不可欠

AIの拡張には部門横断的な連携も欠かせません。APACのCIOの80%は、人事や財務、営業など他部門との連携の必要性が高まっていると回答しています。ただし、実際にそのレベルの連携ができている企業は半数未満にとどまっています。

また、96%のCIOは、AIエージェントの導入成功は日常業務のワークフローにAIをどれだけ組み込めるかにかかっていると回答しています。一方で、49%のCIOは、新しいベンダーよりも既存のベンダーへの投資を優先する傾向があると答えています。

小売業界のCIOの回答者は、「AIの可能性と限界について事業部門を教育することが重要になっています。AIは大きく注目されていますが、現実的な活用を前提とした理解がなければ、価値を生まないままコストだけが増える可能性があります。データとインサイトの力を最大限に活用するには、部門間の戦略的な連携をさらに強化する必要があります」と述べています。

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