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正社員採用、3年ぶり上昇の60.3%。人手不足背景に「攻めの増員」が加速

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株式会社帝国データバンクは、全国2万3,568社を対象に2026年度の雇用動向を調査し、正社員の採用予定がある企業が60.3%となったと公表しました。前回から1.5ポイント増で3年ぶりに上昇し、6割台への回復は2年ぶりです。人手不足の継続や退職・高齢化にともなう補充需要に加え、事業拡大を見据えた増員が背景にあります。採用予定がある企業のうち、採用人数が増加するは24.0%と2.3ポイント伸び、意欲の回復が示されました。一方で採用予定はないは27.9%で0.6ポイント低下しました。非正社員の採用予定は41.2%と0.5ポイント減で、3年連続の低下となりました。正社員シフトや定着重視の姿勢がうかがえる結果です。

採用の焦点は中途採用 新卒はコストと教育負荷が課題

採用形態では中途社員の採用予定があるが52.4%で、新卒新入社員の36.9%を上回りました。大企業では新卒72.7%、中途74.1%といずれも高水準ですが、中小企業では新卒30.7%に対し中途48.7%と差が開きました。企業からは新卒の給与水準上昇にともなう採用コスト負担や教育リソースの不足が挙がり、即戦力確保を優先する傾向が強まっています。新卒を取り巻く賃金水準の上昇は既存社員の処遇調整にも波及し、採用判断を難しくしています。中小企業からは初任給やベースアップで大企業に劣後することが応募不足につながるとの声が目立ちました。採用意欲はあっても応募が集まらず、外部業者の活用も費用面で難しいという指摘もあります。非正社員から正社員への移行を通じて人材の定着を図る動きも確認されました。

産業別では運輸・倉庫がトップ 製造や医療・福祉も高水準

正社員の採用予定がある割合を業界別にみると、運輸・倉庫が70.4%で最も高く、人手不足と高齢化を背景に次世代育成の急務が示されました。製造は67.1%に達し、AIやDXの導入に向けた専門部署の人員増強の意向が挙がりました。細分類では医療・福祉・保健衛生が76.4%、再生資源卸売と輸送用機械・器具製造がともに76.3%と高い比率です。規模別では大企業が85.0%で全体を大幅に上回り、中小企業は56.0%、小規模企業は36.0%にとどまりました。非正社員の採用予定でも規模が小さいほど割合が低く、賃上げ圧力やコスト増が抑制要因となっています。非正社員での採用意向は運輸・倉庫が52.5%でトップ、製造50.6%、農・林・水産50.4%が続きました。旅館・ホテルは77.9%、飲食店や飲食料品小売は70.9%と、インバウンドや内需に支えられ高い水準でした。

人手不足下の“攻めの採用”と中小の制約 多様な打ち手が進展

TDB景気動向調査では、正社員不足が8カ月連続で5割台と高水準です。こうした中で、欠員補充に加え、新規事業や拠点開設を見据えた“攻めの採用”が広がっています。現場からは派遣依存を減らし正社員化を進める声や、世代交代を見据えた増員計画が示されました。一方で、売上減少と人件費高騰で採用余力が乏しい、現行人員で業務が賄えるため新規採用を控えるなどの判断も見られます。市場に人がいない、大企業との賃金格差で応募が集まらないといった構造課題は根強く、採用計画の実現性を下押ししています。これを受け、非正社員からの登用や外国人雇用を選択肢に入れる動き、AIや自動化による省人化の検討など、企業の対応は多様化しています。中小企業では、賃上げ負担や価格転嫁の難しさが障壁となり、政策的な支援の必要性が指摘されています。

詳しくは「株式会社帝国データバンク」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部

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