NTTドコモ モバイル社会研究所は、全国15歳から69歳を対象に実施した2026年2月調査の結果を公表し、生成AIの利用率が1年で27%から51%へと大幅に拡大したことを示しました。プライベートと仕事・学業の双方で利用が進み、いずれの年代でも伸長が確認されています。プライベート領域の利用率は46%、仕事・学業領域は38%とされ、生活面での活用がやや先行している状況です。利用頻度面では、対話や相談を目的とした生成AIの週1回以上利用が約2割、動画や画像、音楽の生成機能では週1回以上が約1割という結果でした。同研究所は、過去の調査と併せて生成AIが日常と意識に与える影響を継続的に分析し、結果を発信していくとしています。
調査概要と比較対象、サンプリング設計
本調査はウェブ調査で実施され、有効回答数は2026年2月が7,223、比較対象とした2025年2月が7,527となっています。対象は全国の15歳から69歳の男女で、クォータ・サンプリングにより日本の人口構成に基づいてサンプルサイズを設計し、オンライン登録パネルから回答を収集しました。今回の分析では、2025年2月調査との比較で生成AI利用率の変化を明確化しています。生成AIの定義は、対話や相談、検索やテキスト生成、動画や画像、音楽生成のいずれかを一つ以上利用した人を対象として集計しています。仕事・学業での利用率は、就業状況にかかわらずボランティアや資格学習の利用も含めて集計され、就業者に絞った参考値は別図で示されています。これにより、分野横断の利用実態を把握しやすくしています。
全年代での利用拡大、プライベートが先行
全体の利用率は27%から51%へとほぼ倍増し、過半数が生成AIを利用する段階に入りました。年代別の動向でも、プライベートと仕事・学業のいずれの用途でも利用率が拡大している点が確認されています。プライベートでの利用率は46%と、生活面での受容が強いことが示されています。仕事・学業での利用率は38%となり、情報収集や文章作成などを含む幅広い利用が浸透していることがうかがえます。なお、就業者ベースの参考値も別途示され、職業的な活用度合いの把握に資する構成になっています。過去の関連調査として、2026年2月には「6割超がAI要約で検索完結」という結果も公表され、検索行動の変化と併せて生成AIの定着が進んでいる状況です。
利用頻度の実像 対話・相談が先行し、生成系メディアは追随
利用頻度の観点では、プライベートの対話や相談において「ほぼ毎日」と「週1回以上」を合わせた割合が22%に達しました。特に若年層で高頻度利用の傾向が見られ、日常的な相談や質問、学習補助などに用いられていることが示唆されます。動画や画像、音楽の生成については「ほぼ毎日」と「週1回以上」の合計が10%であり、対話・相談に比べて高頻度利用は限定的です。性年代別では若年層や男性で相対的に頻度が高い傾向が確認されています。これらの頻度データは、プライベート領域での使い方が成熟段階に入る一方で、メディア生成系は用途が特定化しやすく、利用の濃淡が出やすい実態を反映しています。研究所は今後も頻度別の動向や属性差を継続的に追う姿勢です。
指標定義と読み解きのポイント
生成AI利用率の定義には、対話・相談、検索・テキスト生成、動画・画像・音楽生成が含まれ、いずれか一つ以上の利用でカウントされています。このため、複数機能を跨いだヘビーユースから単一機能のライトユースまで幅広い行動が反映されています。仕事・学業の利用率は就業状況に依存せず、資格学習やボランティアなども含むため、生活上の学びや活動の広がりが数値に表れています。なお、就業者に限定した集計結果は参考図として提供され、職務上の活用度合いの検討に用いることができます。比較は同研究所の2025年2月調査を基準とし、同一の年齢幅と全国条件で継続的に把握されている点が特長です。こうした同一設計の縦断比較により、1年での変化幅が明確に示されています。
利用促進と学習機会の提供
モバイル社会研究所は、技術やサービスが生活や意識に与える影響を継続的に調査し、結果を公開していく方針です。あわせて、ドコモが提供する「ドコモスマホ教室」では、生成AIの基礎から実践的な使い方まで学べる講座を用意し、初めて触れる人でも安心して学習できるよう支援しています。生成AI以外にも、スマートフォンの基本操作から応用的な活用まで学べる講座が提供され、幅広い層のデジタルリテラシー向上に資する構成です。こうした学習環境の整備は、調査で示された利用拡大の流れを下支えする取り組みといえます。今後も最新の調査結果や白書を通じて、利用動向の変化がタイムリーに共有される予定です。レポート一覧やモバイル社会白書のWeb版も公開され、経年的なトレンド把握が可能です。
詳しくは「モバイル社会研究所」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















