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『生成AIの目利き力』がない候補者は3.8%。デロイト調査が示す、判断の妥当性を見抜くリーダーの新基準とは

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AIを任せるのか、人が決めるのか。揺れる境界線に答えが見え始めました。デロイト トーマツ ヒューマンリソース株式会社の最新調査では、幹部採用で生成AIスキルを「確認しない」企業はわずか3.8%でした。経営や会議など意思決定の中枢に生成AIが浸透し、判断のスピードと質を両立できる人材像が具体化しています。大企業を中心に、本格活用が加速しています。

意思決定の中枢へ浸透する生成AI。幹部採用の基準は「実務で使いこなし、妥当性を見抜く」

デロイト トーマツ ヒューマンリソース株式会社は、生成AIを業務で活用する企業の経営層や採用担当者1,004人を対象に調査を実施しました。調査期間は2026年1月19日から1月21日で、PRIZMAのインターネット調査により回収されています。まず、社員に求めるスキルでは「生成AIへの一定の理解」が43.6%で最多でした。続いて「生成AIを使いこなすAI領域の即戦力」が28.8%となり、現場での実践力が明確に評価されています。大企業ではこの傾向が一層強く、「即戦力」が47.4%と約半数に達しました。一方で「スキルや知識を問わない」14.5%や「活用方針未定」13.1%は2割未満に収まっています。

生成AIの活用効果では「業務効率・生産性の向上」が36.4%で最多でした。次点は「会議の意思決定や決裁判断の時間短縮」20.7%、「営業戦略や営業活動の高度化/効率化」17.4%が続きます。企業規模別にみると、大企業の生産性向上は48.8%と突出し、活用の深さが成果に直結している様子が表れました。対照的に、小規模企業では「特に変化を感じていない/分からない」が20.5%で、大企業の1.4%に比べて浸透度の差が浮き彫りです。意思決定場面では「会議・ミーティングでの意思決定」37.8%、「リスク・コンプライアンス判断」33.5%、「経営・事業戦略」33.1%が上位でした。大企業では会議での意思決定が46.9%と最も高く、経営と戦略の両輪でも四割前後が重要と回答しています。

一方で、リスクも明確です。「妥当性判断がつかず誤情報を利用」35.2%が最多で、「責任所在の不明瞭化」33.8%、「意思決定ロジックの不透明化」25.6%が続きました。こうした背景のもと、幹部採用で生成AIスキルがどの程度影響するかを問うと、「非常に影響する」24.1%と「ある程度は影響する」55.6%の合計が79.7%に達しました。さらに、幹部に求める最重要能力としては「生成AI活用を組織に促進する能力」32.6%が最多でした。「出力の妥当性を判断する能力」25.4%、「情報管理やセキュリティを意識した活用」21.5%が続き、単なるツール操作ではなく、目利きとガバナンスが重視されています。

採用プロセスの実態を見ると、確認方法は「業務での具体的な活用事例の質問」45.0%が最多でした。「プロジェクトへの関与経験の確認」41.9%、「知識や理解度の質問」31.1%が並びます。対照的に「採用時には確認していない」は3.8%にとどまり、生成AIの実務経験が幹部候補の標準要件となりつつあります。幹部の役割変化については「大きく変化している」27.0%と「ある程度は変化している」55.0%の合計で82.0%が変化を実感しました。具体的な変化点は「データや根拠の妥当性とリスク評価」59.4%が突出し、「判断スピード重視」38.6%、「業務範囲の再定義・再設計」35.8%が続いています。自由記述では、生成AIに対する適切な指示を可能にする「言語化能力」や、経験とAI出力を統合する「バランス感覚」、最終判断の「責任」を引き受ける姿勢が挙げられました。

見解として、幹部採用は「使える」だけでは不十分で、妥当性を見極めて組織に展開できる力が評価の軸に移っています。採用設計は実務事例の深掘りと責任の所在を明確にする問いで、スキルとガバナンスの両面を見抜くことが要点です。

詳しくは「デロイト トーマツ ヒューマンリソース株式会社」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部

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