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【世界初】NTTドコモとNEC、高速対向走行する複数車両での安定したミリ波大容量通信に成功

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次世代の通信規格「6G」において、超高速・大容量通信の鍵を握るのが「ミリ波(40GHz帯)」と呼ばれる高周波数帯の活用です。しかし、ミリ波は直進性が高く遮蔽物に弱いため、自動車や列車といった高速移動中に通信を行うと、基地局の切り替えが頻繁に発生し、通信品質が著しく低下するという致命的な課題がありました。

株式会社NTTドコモ、日本電気株式会社(NEC)、およびNTT株式会社は、複数の高速移動車両が同時に走行する複雑な環境下でも、ミリ波大容量通信を極めて安定させる新技術の開発と実証実験に成功したことを明らかにしました。自動運転の高度化や車内エンタメの変革(MaaS DX)へ向けて、大きなブレイクスルーとなります。

トンネル内での電波反射・頻繁なアンテナ切り替えという「最悪の環境」で実証

実験は2026年3月26日〜27日、国土交通省の「実大トンネル型実験施設」という、電波が壁面に反射して走行中の基地局(アンテナ)切り替えが多発する、非常に過酷な伝搬環境で実施されました。

  • 実験のセットアップ:道路の片側に150m間隔で3台の分散アンテナ(基地局)を設置。2台の無線端末車両をそれぞれ時速60kmで対向車線から互いに向かわせる形で走行させ、下りリンクの通信品質を測定しました。
  • 従来の限界:端末側だけで受信周波数やタイミングを補正する従来技術では、アンテナ切り替え時に通信速度(スループット)が550Mbpsから110Mbpsへと激しくドロップ(低下)していました。

基地局側で「事前補正」して合成。平均スループットを従来比1.3倍に底上げ

今回共同開発された新技術は、エリア内にアンテナを分散配置する「分散MIMO技術」をベースに、基地局側で周波数やタイミングを先回りしてコントロールする画期的な仕組みです。

  • 端末ごとの事前推定と補正:基地局のアンテナごとに、各車両から送られる上り信号を解析し、それぞれの車両に最適な送信周波数やタイミングを事前に推定。多重化する信号を車両ごとに事前補正・合成して送信することで、移動時に発生するドップラー周波数や伝搬遅延のズレを同時に解消します。
  • 圧倒的な実験結果:本技術を適用した結果、アンテナ切り替え時の極端な速度低下が抑え込まれ、常に380Mbps以上の高速通信を維持。走行30秒間の平均スループットは、従来の430Mbpsから560Mbpsへと約1.3倍向上しました。さらに、最も通信が落ち込んだ瞬間(下位5%値)のスループットにいたっては、従来の270Mbpsから480Mbpsへと約1.8倍も向上する圧倒的な安定性を示しました。

今後の展望:協調型自動運転や車内XR空間など、6G時代の新サービスを牽引

今回の実証成功により、複数の自動車や列車が密集して高速移動する幹線道路や鉄道網においても、ミリ波を用いた大容量・超安定通信が実現できる目処が立ちました。

  • MaaSや車内UXの劇的進化:これにより、車内でのXR(拡張現実)を活用した没入型エンタメ、生成AIによるリアルタイム多言語翻訳案内、さらには車両同士がセンサーデータを瞬時に共有し合って事故を防ぐ「協調型自動運転」の社会実装が一気に現実味を帯びてきます。
  • 主要展示会での一般公開:本成果は、2026年5月27日から開催される「ワイヤレスジャパン2026(東京ビッグサイト)」および「つくばフォーラム2026(NTT筑波研究開発センタ)」にて展示・紹介される予定です。

見解として、つながりにくかったミリ波を、基地局側の「端末ごとの先回り補正」によって力技ではなくインテリジェントに安定化させ、トンネル対向走行で1.3倍の速度を叩き出した意義は極めて大きいです。車両単体のAIだけでなく、都市インフラ(6G)と車が超低遅延で双方向通信を行う、真の「協調型自動運転社会」を支える命綱となるインフラDXです。

詳しくは「NTTドコモ」または「NEC」の公式ニュースリリースをご確認ください。 レポート/DXマガジン編集部

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