公認会計士や税理士の人材支援を行う株式会社レックスアドバイザーズは、監査法人で働く260名を対象に生成AI活用の実態を調査しました。調査は株式会社PRIZMAのアンケートパネルを用い、2026年9月3日から9月7日に実施されています。結果では、ほぼすべての監査法人で生成AIツールが使われ、特にChatGPTの利用が多い状況が示されました。用途は文字起こしやデータ入力、文書チェック、資料作成、リサーチが中心で、反復業務や品質確認の効率化が浮き彫りになりました。教育研修の実施や利用ルールの整備も進んでおり、導入から運用定着へとフェーズが移りつつあります。業務時間や採用活動にも明確な変化が表れています。
主要用途とツールの採用状況
監査法人でのAI利用用途で最も多いのは文字起こしや議事録で51%となりました。次いでデータ入力が37%、文書チェックと校正が36%と、ドキュメント処理領域での活用が際立っています。ツール別ではChatGPTが47%で最も多く、次いでGeminiが43%、Copilotが33%でした。業務プロセスへの適用は一部活用が約半分で、大部分で活用する法人と合わせると全体の3分の2に達しています。教育研修は社内講師が中心で、社外講師も含めると実施率は約65%となりました。導入と教育が並行し、現場での定着が進行していることが分かります。
顧客サービスとリスク管理の現状
顧客サービス面では、有償のAI提案を行う監査法人はまだ限定的です。一方で公認会計士が個人で助言等を実施する動きは増えており、クライアントとのコミュニケーション機会も増加しています。リスク対応では、9割弱の監査法人がAI活用に関するルールやポリシーを整備しています。具体的には、リスク研修や利用監視、ツール制限、罰則設定、マニュアルの用意といった対策が挙げられます。これらの体制整備により、情報管理と品質確保の両立が図られています。活用余地は大きいとされ、今後のサービス展開の前提としてリスク管理の運用が鍵になります。
業務時間と採用への影響
AI活用により残業が減った監査法人は全体の65%でした。また20%の監査法人では残業を増やさずに収入が増えています。採用面では、全体の40%が採用を減らし、約50%が採用要件の変更を進めています。併せて、会計事務所では67%が収入や労働時間の改善を実感し、23%は収入増と残業減の双方を実現しています。これらの結果から、生成AIが業務効率と収益性に寄与し、人材要件の見直しが進んでいる状況が確認できます。適用領域を見極め、教育とルールの継続運用を行うことが、実装効果の維持につながります。
詳しくは「株式会社レックスアドバイザーズ」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















