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「推し活」すると高齢者の日常生活がポジティブに! 研究成果で明らかに

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サントリーウエルネス株式会社の生命科学研究所は、地元サッカークラブを応援する「Be supporters!」活動に参加する、高齢者施設の要介護状態にある利用者の幸福度の向上に関する新たな研究成果を発表しました。この研究は、京都大学人と社会の未来研究院や大阪公立大学大学院情報学研究科との共同作業として行われ、心理的な側面に焦点を当てており、特に「推し活」と呼ばれる文化がもたらす影響に注目しています。

「Be supporters!」は、普段は周囲に「支えられる」立場の高齢者や認知症の方が、地域に根ざしたサッカーチームを応援することで、「支える」存在になろうという志向のもとに始まった活動です。この活動は2020年12月にスタートして以来、全国で約230の高齢者施設に広がり、延べ約1万人の参加者を迎えています。その目的は、利用者に新たな感情や行動の起点を提供し、生きがいを持ってもらうことです。研究の一環として、高齢者施設の利用者14名、施設職員23名、利用者の家族14名を対象とした観察研究が行われました。特に、「応援活動」と幸福度の関係性を明らかにするために、様々な指標を用いてデータ収集が行われました。調査の結果、特定の利用者において「推し活度」と「生きがい意識が連動して変化する」様子が観察され、「推し活」が日常生活にポジティブな兆しを導くことが確認されました。

具体的には、利用者から「応援する選手の存在が、自分にとっての生きがいになる」との声が挙がり、活動を通じての社会的つながりの重要性が伺えました。また、ウェアラブル端末を通じて、利用者の心理的・身体的な状態も測定され、その進展が実証されています。実際、利用者たちは好きな選手を応援することで、身体を動かす意欲が向上し、他者とのコミュニケーションが増え、笑顔が増えたというフィードバックが得られました。

研究の結果、参加施設では高齢者たちの「社会関係資本」と「段階的欲求」の進展が観察され、具体的には他者との交流が増えて「ムードメーカー」となった高齢者や、他の利用者と積極的にコミュニケーションを試みるようになった事例が報告されています。これにより、利用者自身の幸福度が段階的に向上したという結果が得られました。

サントリーウエルネス株式会社は、今後も「Be supporters!」に関する研究を続け、利用者やその周囲に与える影響を引き続き検証していく考えです。幸福感を高め、心身の良好な状態を保つことが重要な課題として位置づけられ、これを実現するための新たな手法として「推し活」が注目されています。この研究成果は、今後の高齢者福祉における新たな取組みや活動支援の枠組みとしての可能性を示唆しています。

レポート/DXマガジン編集部熊谷

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