医療法人医誠会(本社:大阪府大阪市、代表者:谷 幸治)が運営する医誠会国際総合病院は、地域の救急医療サービスとして「無料施設間搬送システム」を提供しており、多くの施設や個人が利用可能です。このシステムは、介護施設やクリニック、ホテル、レジャー施設、企業、そして患者個人の自宅などの対象施設から、大阪市北区に位置する医誠会国際総合病院まで、24時間365日の体制で救急搬送を行います。特に、2024年10月17日からは、日本の医療機関で初めて*AI電話技術を活用した救急搬送システムが導入され、これにより患者の情報を速やかに確認できるようになりました。これにより「断らない救急」「待たせない救急」を実現し、地域医療にも大きな貢献を果たしています。
この「無料施設間搬送システム」は、2017年に導入され、その後も地域の救急搬送ニーズに応えてきました。対象は、大阪市北区から半径15km圏内で、軽症から重症の患者まで幅広く対応可能です。搬送への対応は、軽症の場合には救急救命士3名が、重症の場合には医師や看護師も同乗し、適切な医療を施しながら病院まで搬送します。このような体制により、患者の安心と医療の質を確保し、地域医療の充実を図っています。AI電話の導入により、医誠会国際総合病院の救急搬送システムは、さらなる効率化を果たしました。AI 技術が利用者からの電話に対応し、症状や住所などの基本情報を迅速に聞き取り、従来の電話応対の時間を大幅に短縮します。これにより、担当者が統一された基準で対応することを可能にし、結果として「断らない救急」を実現します。
また、AI電話が収集した情報はテキストデータとして担当者に自動的に提供されるため、応対時間の短縮が図られ、待機時間の削減へとつながります。このようにして、医療サービスの質向上にも寄与しています。医療法人医誠会は、1979年に大阪市で設立された組織で、ホロニクスグループの一員として、全国で病院やクリニック、介護施設を運営しています。医誠会国際総合病院は、47の診療科を有し、約1,893名の職員による体制で、低侵襲治療や先進・先制医療、医療DXに取り組んでいます。さらに、地域医療への貢献だけでなく、国際医療ツーリズムにも注力しており、最新の医療技術やサービスを提供しています。救急医療の領域では、24時間370日の体制で初期救急から2.5次救急患者を対象に診療を行い、関係する各診療科が必要に応じて支援を行っています。この環境の元、救急車は7台用意されており、ドクターカーが4台、救急車が3台、搬送車2台、医師12名、看護師24名、救急救命士30名が、さまざまな救急患者を受入れる準備を整えています。「断らない救急」「待たせない救急」をスローガンにしている医誠会は、多様な重症度に応じた対応が可能です。この結果として、令和3年度の救急搬送件数は大阪府で第1位、全国で第10位となり、地域の救急医療を支える中心的な役割を果たしています。
このように、医誠会国際総合病院はAI電話を導入した「無料施設間搬送システム」を通じて、救急医療における迅速な対応や質の向上を実現し、地域医療の未来を変革する取り組みを進めています。これにより、より多くの人々が安心して医療サービスを受けられる環境が整備されていくことでしょう。
レポート/DXマガジン編集部海道