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AI使用で「残業が増えた」人が2割超え!「残業平均30時間超ゼロ」の現在地

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働き方改革やAI導入が進むのに、なぜ自分の仕事だけ忙しいのか……。転職サービス『doda(デューダ)』が15,000人を対象にした最新の残業時間調査を公開しました。全体の残業が減る一方で、職種や年代で明暗が分かれる『二極化』の実態と、その背景にあるテクノロジーの意外な落とし穴に迫ります。

3年連続で減少するオフィス残業、一方で最下位とトップに潜む職種特性

転職サービス「doda(デューダ)」は、20歳から59歳の正社員ビジネスパーソン15,000人を対象に実施した「平均残業時間の実態調査」のデータを公開しました。調査によると、2025年4月から6月における全体の平均残業時間は月20.6時間となり、前回の21.0時間から0.4時間減少しました。これで2023年から3年連続のマイナスとなり、働き方改革関連法の施行やコロナ禍以降の企業による業務効率化が定着し、全体として短時間勤務の傾向が強まっていることが示されました。内訳を見ても、月々の残業が「0〜5時間未満」と答えた層が22.2%で最も多く、さらに60時間以上の長時間残業を行う層が減少するなど、全体的な残業水準の引き下げが順調に進んでいる実態が浮き彫りになっています。

しかし、その詳細を解剖すると、職種による格差が非常に鮮明に現れています。全87職種の中で最も残業が少なかったのは「医療事務」で、月平均10.5時間でした。これに「一般事務(11.0時間)」や「営業事務(12.1時間)」が続いており、AIやRPA(ロボットによる業務自動化)といったデジタル技術の恩恵を受けやすい「事務/アシスタント」系が、残業の少ないトップ10のうち5職種を占める結果となっています。一方で、最も残業時間が多かったのは「総合商社の営業」で、月平均29.8時間でした。次いで「広告営業(29.3時間)」や「組み込みエンジニア(29.3時間)」が上位にランクインしており、グローバル対応や複雑な顧客折衝、高度な設計業務といった、人間の直接的な判断や調整を多く必要とする職種では、依然として一定の残業時間が避けられない現実が浮き彫りになっています。ただし、前回調査で最長だったインフラコンサルタントの大幅な減少や、上限規制が本格適用された運送業(28.0時間)の減少などにより、今回は平均30時間を超える職種がゼロになるという、全体の健全化が進んでいる点も見逃せません。

この残業の減少傾向はテクノロジーの進化と複雑に絡み合っています。近年、オンライン商談やコード補完AIの導入により、営業職やITエンジニア職では短時間で成果を出せる環境整備が進み、これが残業削減の一因になっていると推測されます。しかし、独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査データによると、AIの使用により残業が「減少した」と答えた人が28.5%に達した半面、「増加した」と答えた人も22.7%存在することが明らかになりました。これはAI導入に伴う業務量の増加や、判断スピードの加速によって、より高度な意思決定や管理業務が人間に集中し、かえって現場の負荷が増しているケースがあることを示しています。さらに年代別で見ると、Z世代を中心とした若年層の採用強化のために残業削減人事制度を敷く動きなどから20代(16.5時間)や30代・40代は軒並み減少したのに対し、組織の管理や高度な調整を担う50代(21.6時間)だけが増加に転じるなど、業務のデジタル化が進む中で特定の層へ「判断の重み」が偏る新たな課題も浮かび上がっています。

見解として、デジタル化やAIの導入が単なる「作業の自動化」にとどまるうちは特定の事務職の残業を減らしますが、高度な判断や調整が求められるフロント職や50代の管理層に負荷を集中させるリスクを孕んでいます。 2026年現在の組織マネジメントにおいて真のワークライフバランスを達成するには、全社共通の効率化だけでなく、AIの普及に伴って肥大化する「意思決定プロセスの交通整理」という新たなガバナンス設計が不可欠です。

詳しくは「doda」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部 戸田

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